目次
このマニュアルは Debian Edu Buster 10+edu0 リリース用です。
http://wiki.debian.org/DebianEdu/Documentation/Buster の wikiで、バージョンは頻繁に更新されています。
翻訳は
debian-edu-doc
パッケージの一部で、ウェブサーバーにもインストールできますし、インターネット上でもご利用になれます。
Debian Edu 別名 Skolelinux は Debian ベースの Linux ディストリビューションで、徹底的に学校ネットワーク向けに設定された、そのまま使える環境を提供します。
基本的な環境構成の情報は全体の構成の章と、 ハードウェア要件の章とネットワーク設定の要件の章にあります。
学校サーバーのインストールが完了すれば、学校ネットワークに必要となるサービスは全て準備され、システムは利用可能になっています。 必要なことは、ユーザーやマシンを追加することだけです。操作は快適なウェブUIである GOsa² で可能ですし、その他の LDAP エディタで設定することもできます。 PXE を利用するネットワークブート環境も、既に準備できています。一度CDや Blu-ray ディスク、あるいはUSBフラッシュドライブから主サーバーの初期インストールが完了した後は、他のマシンは全てネットワーク経由でインストールできるのです。これには「ローミングワークステーション」(通常ノートPCやネットブックで、学校ネットワークから切り離しても使えるもの) や、従来のシンクライアント等のディスクレスマシン向けの PXE ブート機能等も含みます。
GeoGebra、Kalzium、KGeography、GNU SolfegeやScratchなどの教育向けアプリケーションはデスクトップに初期設定で収録されています。Debianでは他にも多数の教育向けアプリケーションが ご利用いただけます。
Skolelinux は Debian Edu プロジェクトによって作成された Linux ディストリビューションです。Debian Pure Blends ディストリビューションの一つであり、公式の Debian サブプロジェクトです。
Debian Edu / Skolelinux は徹底的に学校用ネットワーク向けに設定された環境を簡単に提供する Debian ブランドなのです。
経緯として、2001年7月2日にノルウェーで Skolelinux プロジェクトが創設され、同時期に Raphaël Hertzog さんがフランスで Debian-Edu を始めました。2003年に2つのプロジェクトは名前を残した形で統合しました。「Skole」も 「(Debian-) Education」もそれぞれの地域でわかりやすい語だったからです。
今や世界的に広まり、複数の国でこのシステムは利用されています。
この節では Skolelinux の全体像や提供するネットワーク構成とサービスについて説明します。
図はネットワーク接続形態の例です。 Debian Edu / Skolelinux のデフォルトでは、ネットワークに通常のワークステーションや LTSP サーバー (それと関係するシンクライアントやディスクレスワークステーション) は複数想定されています。 ただし「主サーバーは一つだけ」です。 ワークステーションの数はお好みで設定できます (無くてもいいですし、多数でも大丈夫です)。 LTSP サーバーについても同様で、それぞれが別のネットワークを構成するため、クライアントと LTSP サーバーの間の通信が他のネットワークサービスに悪影響を及ぼすことはありません。LTSPの詳細は別の章のHowToをご覧ください。
主サーバーが学校ネットワークごとに1台だけというのは、主サーバーが DHCP を提供するという技術的な理由です(ネットワーク中に1台のマシンだけが可能です)。 サービスを主サーバーから他のマシンに移動させることは可能です。別のマシンでサービスを提供させた上で、そのサービスがそのコンピューターにあることを示す DNS エイリアスを設定することで実現できます。
Skolelinuxの標準設定では、構成を単純で分かりやすくするために、インターネットとの通信は「ゲートウェイ」と呼ばれる独立したルーターを経由します。 インターネットルーターの章で「ゲートウェイ」の構築方法やお手持ちのものを流用できるかを解説しています。
主サーバーの DHCP は 10.0.0.0/8 ネットワークを提供し、PXE ブートによる 新しいサーバーやワークステーションのインストール、シンクライアントやディスクレスワークステーションの起動、memtest の実行、ローカルハードディスクからのブート等を選択できるようになっています。
ただしこれらは個別対応のために修正されることが前提です。詳細は 関連するHOWTO をご覧になってください。
LTSP サーバーの DHCPは、2つの専用ネットワーク (192.168.0.0/24 と 192.168.1.0/24 が初期設定です) だけを対象とします。これを変更する必要は滅多にありません。
サブネットの設定は全て LDAP に格納されます。
Skolelinux ネットワークには主サーバー (「tjener」とも呼ばれますがこれはノルウェー語で「サーバー」という意味です) が1台必要です。デフォルトでIPアドレス 10.0.2.2 を割り当てられ、「主サーバー」のプロファイルを選択することでインストールされます。「主サーバー」のプロファイルに加えて 「LTSP サーバー」 や「ワークステーション」のプロファイルを選択してインストールすることも可能です (必須ではありません)。
シンクライアントの制御を例外として、初期設定ではサービスは全て主サーバーに設定されます。性能の低下を防ぐため、 LTSP サーバーは複数あるべきです (同一のマシンに「主サーバー」と「 LTSP サーバー」のプロファイルを両方インストールすることは可能です)。専用の DNS 名が全サービスに割り当てられますが、IPv4 だけで提供されます。DNS 名を割り当てられているので、個々のサービスを主サーバーから異なるマシンに移動するのは簡単です。単純に主サーバーのサービスを止めて、そのサービスを提供する新しいマシンを参照するように DNSの 設定を変更するだけです (もちろん最初にそのサービス用のマシンを準備しないといけません)。
セキュリティ確保のため、ネットワークでパスワードを送る接続は全て暗号化されています。平文のままのパスワードがネットワークに送られることはありません。
以下は Skolelinux ネットワークにデフォルトで用意されるサービスと、それぞれの DNS 名を示した表です。設定ファイルでは可能な限りサービスを全てDNS名 (ドメイン名は含めません) で参照しているため、学校で利用しているドメイン名 (DNS のドメインを独自に持っている場合) やIPアドレスを変更するのは容易です。
サービスの一覧 | ||
サービスの説明 |
技術名称やパッケージ名 |
DNS サービス名 |
中央ログ収集 |
rsyslog |
syslog |
ドメイン名サービス |
DNS (BIND) |
domain |
自動ネットワーク設定機能 |
DHCP |
bootps |
時刻の同期 |
NTP |
ntp |
ネットワーク経由のホームディレクトリ提供 |
SMB / NFS |
homes |
電子メール |
IMAP (Dovecot) |
postoffice |
ディレクトリサービス |
OpenLDAP |
ldap |
ユーザーの管理 |
GOsa² |
--- |
ウェブサーバー |
Apache/PHP |
www |
中央バックアップ |
sl-backup, slbackup-php |
backup |
ウェブキャッシュ |
プロキシ (Squid) |
webcache |
印刷 |
CUPS |
ipp |
安全なリモートログイン |
OpenSSH |
ssh |
自動設定 |
CFEngine |
cfengine |
LTSP サーバー |
LTSP |
ltsp |
NBD (ネットワークブロックデバイス) サーバー |
NBD |
--- |
マシン及びサービスの監視、エラー報告や状態の確認、履歴のウェブでの確認、電子メールでのエラー報告 |
Munin、Icinga、Sitesummary |
sitesummary |
各ユーザーのファイルはサーバー上のそれぞれのホームディレクトリに保存されます。ホームディレクトリにはどのマシンからもアクセス可能です。ユーザーはどのマシンからでも同一のファイルにアクセスできます。サーバーはオペレーティングシステムについても柔軟です。Unix クライアント向けには NFS、Windows 及び Macintosh クライアント向けには SMB を経由したアクセスを提供します。
メールはデフォルトでローカル配送 (つまり学校内) だけが使えるように設定されます。学校に専用のインターネット回線がある場合には、インターネットへメールを送信することも可能です。クライアントのメールは (「スマートホスト」を使って) サーバーに送信される設定になり、ユーザーは IMAP 経由で個人のメールにアクセスできます。
中央ユーザーデータベースで認証及び承認を行うため、どのサービスにも同一のユーザー名とパスワードを使ってアクセスできます。
校内からのアクセスが多いウェブサイトへのアクセス速度の改善とトラフィック集中の回避のため、ウェブプロキシサーバー (Squid) を利用します。ルーターでのウェブ関連の通信ブロックと組み合わせれば、マシン個別にインターネットアクセスを管理できます。
クライアントのネットワーク設定は DHCP を使って自動的に行われます。通常のクライアントは全てプライベート用のサブネット 10.0.0.0/8 に接続され、それに応じたIPアドレスが割り当てられます。一方でシンクライアントは、担当する LTSP サーバーに別のサブネット 192.168.0.0/24 を経由して接続します (このためLTSP クライアントのネットワーク通信が他のネットワークサービスに悪影響を与えることはありません)。
中央ログ収集機能が設定され、全てのマシンは各々の syslog メッセージをログサーバーに送るように設定されます。syslog サービスはローカルネットワーク内部から来るメッセージだけを受け付けるように設定されています。
DNS サーバーのデフォルトは、実際の 外部DNS ドメインが用意されるまでは、学校ネットワーク内部でのみ利用するドメイン「*.intern」 を用意します。DNS サーバーはキャッシュ機能も設定されるため、性能面を気にせずネットワーク上の全マシンでメインの DNS サーバーとして利用できます。
生徒や教員はウェブサイトを公開できます。ユーザー認証機能や、ページやサブディレクトリへのアクセスを特定のユーザーやグループに制限する機能は、ウェブサーバーが提供します。サーバーサイドプログラミング機能もあるため、ユーザーは動的なウェブページも作成できます。
ユーザーやマシンの情報は中央管理で一括変更でき、自動的にネットワーク上の全コンピュータに反映されます。これには中央ディレクトリサーバーが用いられます。ディレクトリはユーザーやユーザーグループ、マシン、マシングループの情報を持つことになります。ユーザーの混乱を避けるため、ファイルグループ、メーリングリスト、ネットワークグループに違いは全くありません。ネットワークグループを構成するマシン群はユーザーグループやメーリングリストと同一の名前空間を利用するということです。
サービスやユーザーの管理は主にウェブ経由で、標準的な手順に沿って行います。Skolelinux に収録されているウェブブラウザでも実行できます。管理システムから特定のタスクについて、個々のユーザーやユーザーグループに権限を委譲することもできます。
NFS に特有の問題を回避するのためと、問題発生時の解決を容易にするため、複数のマシンでの時刻同期が必要になります。 Skolelinux サーバーはローカルの Network Time Protocol (NTP) サーバーとして設定されるので、全てのワークステーションやクライアントはサーバーと時刻同期します。ネットワーク全体での正確な同期時刻を確保するため、サーバー自体もインターネットから NTP 経由で時刻を同期するようにしてください。
プリンターは都合のいい場所でメインのネットワークに直接接続するか、ネットワーク内のサーバー、ワークステーション、あるいはLTSP サーバーに接続します。プリンターへのアクセスは個々のユーザーの所属グループ毎に制御できます。これはプリンターに対するクォータ設定とアクセス制御で実装しています。
1つの Skolelinux ネットワークに多数の LTSP サーバー (Stretch以前はシンクライアントサーバーと呼んでいました) を配置できます。「LTSP サーバー」のプロファイルを用いてインストールできます。
LTSP サーバーは syslog をシンクライアントやワークステーションから受け取り、中央ログ収集サーバーに送るように設定されます。
注意:
シンクライアントは、サーバーにあるプログラムだけで構成されます。
ディスクレスワークステーションは、サーバーのLTSP chroot 環境にあるプログラムだけで構成されます。
LTSPクライアントには軽量なデスクトップ環境を使うべきです。インストール時に設定できます。詳細は インストールの章をご覧になってください。
LTSPクライアントのルートファイルシステムは、NBD(Network Block Device)で構成されます。LTSP chroot
環境を変更した後には、関連する NBD イメージも生成し直さないといけません。その場合にはLTSP サーバーで
ltsp-update-image
を実行してください。
シンクライアントの設定を用いると、普通のPCを(X-)端末として機能させることもできます。つまり、マシンはローカルのハードドライブを利用せず、PXE を使ってサーバーから直接ブートします。シンクライアント機能の実装には Linux ターミナルサーバープロジェクト (LTSP) を用いています。
シンクライアントを用いると非力なマシンも活用できます。プログラムは全て LTSP サーバーで効率的に実行されるためです。仕組みは次のようになっています。まずDHCP と TFTP を使ってネットワークを構築し、シンクライアントはネットワーク経由で起動します。次に LTSP サーバーのNBDを使ってファイルシステムがマウントされます。最後に X ウィンドウシステムが起動します。ディスプレイマネージャ (LDM) はSSHのX転送機能を使って LTSP サーバーに接続します。ネットワーク上のデータはすべて暗号化されています。
ディスクレスワークステーションについては「ステートレスワークステーション」等、他の用語も利用されています。このマニュアルでは明確にするため「ディスクレスワークステーション」とします。
ディスクレスワークステーションではソフトウェアは全て、PCそれぞれにインストールされたオペレーティングシステムを使わずに動作します。つまりクライアントマシンはサーバーのハードドライブによって直接起動してます。クライアントマシンのハードドライブにインストールされたソフトウェアを利用することはありません。
ディスクレスワークステーションは少々古い程度の比較的高性能なハードウェアを、シンクライアント並に低い保守コストで活用できる優れた手段です。ソフトウェアの保守管理はサーバーで行われます。クライアントでローカルにインストールしたソフトウェアを保守する必要はありません。ホームディレクトリやシステム設定もサーバーに保管されます。
Skolelinux インストーラによりインストールされる Linux
マシンはすべて、中央コンピュータ、ほとんどの場合は主サーバーから管理できます。SSH
を経由して全マシンへのログインでき、すべてのマシンへの完全なアクセスが可能です。ただしroot権限を得るにはkinit
を実行してKerberos
TGTを得る必要があります。
ユーザー情報は全て LDAP ディレクトリに保管されます。ユーザーアカウントの更新はこのデータベースに対して行われ、クライアントのユーザー認証にもこれが利用されます。
インストール用メディアのイメージは現在 netinstイメージ とBDイメージの2種類があります。どちらのイメージも USB メモリなどからでも起動できます。
任意のメディアからサーバーを一旦インストールしてしまえば、他のクライアントは全てネットワークからブートし、ネットワーク経由でインストールできるようにするのが狙いです。
netinst イメージはインストール時にインターネットへのアクセスが必要です。
インストール過程での質問事項はあまりありません。目的の言語 (例えば日本語や英語) 、マシンのプロファイル (「主サーバー」、「ワークステーション」、「LTSP サーバー」等)程度です。ほとんどの設定は全て自動的に設定され、インストール後にシステム管理者により中央から変更することになります。
Skolelinux のユーザーアカウントには、ファイルサーバー上のファイルシステムが割り当てられます。それ (ホームディレクトリ) にはユーザーの設定ファイルや文書、メール、ウェブページが保存されます。システム上の他のユーザーも読むことができるファイル、インターネットの誰からでも読み取れるファイル、そのユーザー以外の誰からも読み取れないファイルなど、アクセス権限は設定管理してください。
ユーザーディレクトリや共有ディレクトリに利用する全てのディスクに関して、インストールしたシステムの全コンピューターの間で一意の固有名でアクセスできるようにするため、/skole/ホスト/ディレクトリ/
としてマウントする方法があります。初期状態では、ディレクトリ/skole/tjener/home0/
1つだけがファイルサーバーに作成され、ユーザーアカウントは全てそこに作成されます。特定のユーザーグループや使い方によって、必要に応じてディレクトリを追加することもできます。
通常の UNIX 権限を利用してファイルへの共有アクセスができるようにするためには、ユーザーはそれぞれ個人がデフォルトで属する基本グループに加えて、追加で共有グループ (例えば "students" グループ) にも属する必要があります。新しく作成される項目をユーザーのグループからもアクセスできるように、適切な umask (002 や 007) を設定し、作業ディレクトリが setgid されていてファイルが正しいグループ権限を引き継ぐようになっていれば、グループメンバー間での制御されたファイル共有ができます。
新しく作成されるファイルの初期アクセス設定は、ポリシーの問題です。Debian のデフォルト umask は 022
(上記で説明したようにグループからのアクセスを許可しない) ですが、 Debian Edu では 002
をデフォルトとしています。つまりファイルは誰からも読み取れる状態で作成され、後からユーザーが介入して操作すれば削除もできるということです。代わりに
(/etc/pam.d/common-session
を編集することで) umask
を 007
にすることも可能です。この場合は、読み取りアクセスをまずブロックしておき、必要な場合にはユーザーによる操作で読み取れるようにするという方法です。前者は知識の共有を奨励し、システムをより透過的にするのに対し、後者は秘密情報が意図せず読み取られてしまう危険性を減らせます。前者の問題は、自分が作成したものが他のあらゆるユーザーからアクセスできる点が、ユーザーにとってわかりにくいことです。他のユーザーのディレクトリを調べたときに他人のファイルを読めてしまうことからしか、この問題に気づけないかもしれません。一方で後者の問題は、秘密情報の有無を問わず、自分のファイルを他人にもアクセスできるようにわざわざ設定する人は少ないでしょうから、特定の問題
(主に設定の問題) を他の人がどのように解決しているのかなどを、他のユーザーが調べようとしても役に立たない点です。
Skolelinux ソリューションの導入方法は複数あります。単一のPCだけにインストールすることも、地域にあるいくつもの学校を中央から運営するようにもできます。柔軟性があるので、ネットワーク構成要素やサーバー、クライアントマシンの設定は大きく変えることができます。
様々なプロファイルの目的についてはネットワーク構成の章で説明しています。
LTSP を利用するつもりであれば LTSP
ハードウェア要件の wiki ページに目を通してください。
Debian Edu / Skolelinux を実行するコンピュータとして、32ビット時代のかなり古いプロセッサーを搭載しているものか (Debian アーキテクチャー名は「i386」で、i686 クラスまでのプロセッサです)、 または最近の64ビット対応 x86 プロセッサー (Debian アーキテクチャー名は「amd64」)が必要になります。
「主サーバー」や「 LTSP サーバー」プロファイルを利用するマシンでは、DRAM はシンクライアント30台で最低 12 GiB、50〜60 台では最低 20 GiB を推奨します。
シンクライアントは DRAM が 256 MiB で 400 MHz 程度のプロセッサーでも動作はしますが、現実的にはより多くの DRAM とより高速なプロセッサーを搭載したマシンを推奨します。
LTSP クライアントではネットワーク越しのswapが自動的に有効化されています。swap 容量は 512 MiB
になっていますが、必要に応じて主サーバーの
/etc/ltsp/nbdswapd.conf
の SIZE 変数で調整できます。
ディスクレスワークステーションにハードドライブがある場合、ネットワーク経由の swap よりもかなり高速であるため、swap にはそれを利用することを勧めます。
「ワークステーション」「ディスクレスワークステーション」や「スタンドアロン」プロファイルのシステムのマシンには、1,500 MHz 以上で動作する CPU と、1,024 MiB 以上の DRAM が絶対必要となります。最近のウェブブラウザや LibreOffice を使う場合には、2,048 MiB 以上の DRAM を推奨します。
DRAM 容量の少ないワークステーションで swap 容量も不足していると、スペルチェック機能が 原因で LibreOffice が動作停止することがあります。頻繁に動作が停止する場合は、システム管理者はスペルチェック機能を無効化することも検討してください。
要求される最小ディスク容量はインストールするプロファイルにより異なります:
「主サーバー」 +「 LTSP サーバー」の複合プロファイルの場合: 70 GiB (+ユーザーアカウント用の容量も必要です)。
「LTSP サーバー」プロファイル: 50 GiB以上。
「ワークステーション」や「スタンドアロン」プロファイル:30 GiB は必要です。
デフォルトのネットワーク構成で利用する場合、LTSP サーバーにはネットワークカードが 2 つ必要です:
eth0 は中心ネットワーク (10.0.0.0/8) に接続し、
eth1 は LTSP クライアント側用です (デフォルトは 192.168.0.0/24)。変更は可能です)。
ノートPCはモバイルワークステーションなので、要件は「ワークステーション」プロファイルと同一です。
テスト済みハードウェアの一覧を http://wiki.debian.org/DebianEdu/Hardware/
で提供してはいますが、完全ではありません。
http://wiki.debian.org/InstallingDebianOn は Debian を特殊なハードウェアにインストール、設定、利用する方法を記録した成果です。そういったハードウェアの導入を考えている人がサポート状況を確認したり、既に所有しているハードウェアを最大限活用する方法を探すことに利用できます。
Debian でサポートされているハードウェアの優れたデータベースとして http://kmuto.jp/debian/hcl/ があります。
デフォルトのネットワーク構成で利用する場合は以下のようになります。
主サーバ ー、tjener が「ひとつだけ」必要です。
ワークステーションは中心ネットワークに数百台も配置可能です。
中心ネットワークには多数の LTSP サーバーも配置できます。LDAP では 2 つ (DNS、DHCP) のサブネットが事前設定されていますが、更に追加することもできます。
シンクライアントやディスクレスワークステーションは、各 LTSP サーバーのネットワークに数百台は配置可能です。
その他のマシンも、動的 IP アドレスの割り当てになりますが、数百台配置可能です。
インターネットへのアクセスにはルーターやゲートウェイが必要です (以下参照)。
インターネットへの接続には、外部インターフェイスがインターネットに接続していて、内部インターフェイスにIPアドレス 10.0.0.1、ネットマスク netmask 255.0.0.0 を設定できるルーターかゲートウェイが必要です。
ルーターで DHCP サーバーを動作させるべきではありません。DNSサーバーを動作させることはできますが、その必要はなく、また利用もされません。
ルーターはあるけれども、必要な設定ができない (権限を持っていないとか、技術的な理由等)場合には、ネットワークインターフェイスを2つ備えたシステムに Debian Edu の「最小 (Minimal)」プロファイルをインストールして「ゲートウェイ」にできます。
Debian Eduインストール中に「最小」プロファイルを選び、次の設定をするだけです。
インストール後の操作例:
/etc/network/interfaces を調整します。
ホスト名は "gateway" に固定します。
10.0.0.0/8 向けのIP転送とNATを有効にします。
オプションでファイアウォールやトラフィック調整ツールをインストールしてもよいです。
#!/bin/sh # プロファイル「最小 (Minimal)」のシステムをゲートウェイ/ファイアウォールにするスクリプト例 # sed -i 's/auto eth0/auto eth0 eth1/' /etc/network/interfaces sed -i '/eth1/ s/dhcp/static/' /etc/network/interfaces echo 'address 10.0.0.1' >> /etc/network/interfaces echo 'netmask 255.0.0.0' >> /etc/network/interfaces hostname -b gateway hostname > /etc/hostname service networking stop service networking start sed -i 's#NAT=#NAT="10.0.0.0/8"#' /etc/default/enable-nat service enable-nat restart # ファイアウォール (shorewall や ufw) やトラフィック調整 # ツールをインストールするのもいいかもしれません。 #apt update #apt install shorewall # または #apt install ufw #apt install wondershaper
ルーターやアクセスポイントのファームウェアを別のものに変更したい場合は、 OpenWRT を勧めますが、もちろん元のファームウェアも利用できます。元のファームウェアを利用する方が簡単です。OpenWRT を使うことで選択や制御の幅が広がります。OpenWRT のウェブページ、サポートされているハードウェアで一覧を確認してください。
異なるネットワーク設定も可能ではあります (手順はChange subnet in Debian Edu / SkolelinuxのWikiにあります)。ただ、貴校の既存のネットワーク構成の都合でやらざるを得ないのでなければ、異なる設定にするよりもデフォルトのネットワーク構成にしておくことを勧めます。
実際に運用環境のシステムをインストールを始める前に 、Debian Busterリリースノートを、まずはご一読ください。Debian Busterに関する詳細な情報は Busterのインストールマニュアルをご覧になってください。
ぜひ Debian Edu/Skolelinux をご検討ください。お役に立ちます。
主サーバーのインストールを始める前に、まずはハードウェアとネットワークの要件と、全体的な構成についての章をご一読ください。
このマニュアルのさあ始めようの章も必ず読んでください。初めてのログインについて説明しています。
amd64
も
i386
のどちらも Debian の x86 CPU のアーキテクチャ名で、AMD や
Intel などが開発してきたものです。 amd64
は 64
ビットアーキテクチャで、i386
は 32
ビットアーキテクチャとなります。新規にご利用の場合は amd64
を前提にしてください。 i386
は古いコンピューターのご利用にのみ用いてください。
netinst ISO イメージは i386 と amd64 のマシンへのインストールのどちらにも対応しています。CD や DVD、USB フラッシュドライブなどからのインストールに利用できます。netinst イメージを用いる場合、インストールにはインターネットへのアクセスが必要です。
Buster のリリースイメージは以下からダウンロードできます。
この ISO イメージは 約 5 GiB もありますが、 インターネットへの接続無しに amd64 や i386 マシンへのインストールが可能です。netinstイメージと同様に十分なサイズの USB フラッシュドライブやディスクメディアで使えます。
Buster のリリースイメージは以下からダウンロードできます。
イメージ検証の詳細な手順については、Debian-CD FAQをご覧になってください。
ソースコードは通常のDebianアーカイブと同様に様々な方法で入手できます。http://get.debian.org/cdimage/release/current/source/
インターネット接続が低速な場合のため、専用の CD や DVD をメディア料金と配達料金で提供しています。まずは電子メールで cd@skolelinux.no
にご連絡ください。提供メディアの料金や配達料金の見積もりなどを致します。 CD や DVD の送り先を忘れずにメールに含めるようにしてください。
Debian Edu のインストールを行う際には、いくつか選択すべきことがあります。それほど多くはありませんので安心してください。インストールでの複雑な過程は、大幅に簡素化できています。それでも Debian Edu は Debian であり、お望みなら 57,000 超のパッケージもご利用できますし、設定オプションの組み合わせとなれば億を超えることになります。大多数のユーザーにとってはデフォルトが適しています。ただし LTSP をご検討される場合は、軽量なデスクトップ環境を選んでください。
ルーターの DHCP 機能を利用した、一般的な学校やご家庭でのインターネットアクセス:
主サーバーのインストールは可能ですが、再起動した後はインターネットアクセスがありません (主ネットワークのIPアドレスが 10.0.2.2/8 になるためです)。
お手持ちのルーターをゲートウェイとして設定できない場合は別の方法がありますので、インターネットルーターの章をご覧ください。
すべての機材はネットワーク構成の章で説明しているように接続してください。
主サーバーは一度正しい手順で設定して起動した後は、インターネットと接続されています。
典型的な学校や組織のネットワークで、上の例に似ているもののプロキシサーバーが必要な場合。
カーネルコマンドラインで 'debian-edu-expert' を加えることになります。詳細は後述します。
プロキシサーバー関係の質問などが追加され、必須項目になります。
DHCP サーバー機能を持たないルーターで IP 10.0.0.1/8 に構成されたネットワークで、インターネット接続がある場合。
ネットワーク設定が DHCP 機能の欠落によって失敗し次第、手動でのネットワーク設定を行うことになります。
ホストIP には 10.0.2.2/8 を設定します
ゲートウェイIP には 10.0.0.1 を設定します
代案がない場合は 8.8.8.8 をネームサーバーの IP として入力します
以上の設定で、主サーバーは初回起動後に正常に動作するはずです。
オフライン(インターネット接続がない)場合:
ISO イメージには BD を利用します。
(実物も仮想も含めて)あらゆるネットワークケーブルが接続されていないことを確認します。
ネットワーク設定時の DHCP で失敗の表示が出て、「続ける」を押した後、「今はネットワークを設定しない」を選びます。
インターネット接続のある環境でシステムを起動した後に、システムを更新してください。
KDE と GNOME は言語サポートが充実していますが、古いコンピューターやLTSPクライアントには重い構成になります。
MATE は上の 2つよりも軽量に動作しますが、言語対応が若干不足しています。
LXDE は一番軽量な構成で、35 ヶ国語をサポートしています。
LXQt は軽量なデスクトップ環境で、言語サポートは LXDE 並みで、より見た目と使い勝手が向上しています (KDE 同様に Qt をベースにしています)。
Xfce はやや LXDE より大きな構成ですが、106 カ国語と言語対応は整っています。
Debian Edu では国際化プロジェクトとして Xfce を標準デスクトップ環境にしています。他のものに変更する場合は、次の章をご覧になってください。
システムを「ワークステーション」プロファイルありでインストールした場合、教育関連のプログラムが多くインストールされます。基本的な構成でのみインストールするには、desktop=xxxx をカーネルコマンドラインから外した状態でインストールしてください。詳細は後述します。この手法を利用することで個別対応したシステムの構築や、テストインストールのスピード向上が図れます。
注意:もしデスクトップ環境を後からインストールしたい場合、Debian-Edu のメタパッケージ (education-desktop-mate など) は使わないでください。教育向けプログラムが全てインストールされてしまいます。代わりに task-mate-desktop などをインストールしてください。初等から高等レベルごとの教育向けのメタパッケージは education-preschool、education-primaryschool、education-secondaryschool、education-highschool があり、必要に応じてインストールしていただけます。
Debian Edu メタパッケージの詳細は、Debian Edu packages overview をご覧になってください。
64 ビットハードウェアでのインストーラブートメニュー
Graphical installは GTK を利用したインストーラで、マウスを利用できます。
Install ではテキストモードを使います。
Advanced options > にはもっと詳細なオプションを選択できるサブメニューがあります。
Help でインストーラの使用に関するいくらかのヒントを提供します。以下のスクリーンショットを見てください。
Back.. を選択するとメインメニューに戻ります。
Graphical expert install では全ての項目を設定でき、マウスも使えます。
Graphical rescue mode により、このインストール用メディアは緊急時用のレスキューディスクとして使えます。
Graphical automated install には preseed ファイルが必要です。
Expert install ではテキストモードで全ての項目を設定できます。
Rescue mode ではテキストモードで、このインストール用メディアを緊急時用のレスキューディスクとして使えます。
Automated install のテキストモードには preseed ファイルが必要です。
ヘルプ画面
このヘルプ画面は自己説明的になっていて、キーボードの <F数字> キーを押すと、説明されている項目についてもっと詳細なヘルプを得られるようになっています。
インストール時のブートパラメータの追加や変更
どちらの場合もブートメニューでタブキーを押すとブートオプションを編集できるようになっています。以下のスクリーンショットは Graphical install 用のコマンドラインの例です。
ネットワーク上の既存の HTTP プロキシサービスを利用すると CD
からの主サーバープロファイルのインストールを高速化できます。例えば、ブートパラメーターに
mirror/http/proxy=http://10.0.2.2:3128/
を追加します。
既にマシンに「主サーバー」プロファイルをインストール済みの場合は、以後のインストールは PXE を経由して行うべきです。この方法では主サーバーのプロキシを自動的に利用します。
標準の Xfce デスクトップではなく GNOME デスクトップをインストールするには、カーネルのブートパラメータ
desktop=xfce
の「
xfce
」を「
gnome
」に置き換えます。
LXDE デスクトップをインストールするには
、desktop=lxde
を使います。
LXQt デスクトップをインストールするには
、desktop=lxqt
を使います。
KDE Plasma デスクトップをインストールするには
、desktop=kde
を使います。
MATE デスクトップをインストールするには
、desktop=mate
を使います。
LTSP サーバーの利用を検討する際は、システム要件と、ネットワークカード (NIC) が2つ以上あることを必ず確認してください。
言語を選択します (インストール時とインストールしたシステム)。
国や地域を選択します。通常はあなたがお住みの国や地域です。
キーボードの種類を選択します。「国や地域」と基本的には同じです。(もし英語表示でインストールする場合でも日本語キーボードを利用する場合には "Japanese" キーボードレイアウトを選択してください。)
以下のリストからプロファイルを選択します:
「主サーバー (Main server)」プロファイル
このプロファイルは学校向けの全サービスを設定済みで、そのまま使える主サーバー (tjener) です。 学校のネットワークには、主サーバーを「1台だけ」インストールする必要があります。 このプロファイルにはGUIは収録されていません。GUIが必要であれば、これに加えて「ワークステーション」か 「LTSP サーバー」のプロファイルも選択してください。
「ワークステーション (Workstation)」プロファイル
一般的なコンピューターと同様に、それぞれのハードドライブからブートし、ソフトウェアやデバイスは全てローカルにあるものが利用されます。異なる点は、ユーザーログインの認証が主サーバーで行われる点と、ユーザーのファイルやデスクトッププロファイルが置かれている場所も主サーバーであるという点です。
「ローミングワークステーション (Roaming workstation)」プロファイル
ワークステーションと同じですが、認証にキャッシュされた資格情報を利用します。つまり学校ネットワーク外でも利用できます。ユーザーのファイルやプロファイルはローカルディスクに保存されます。シングルユーザー向けのノートPCでは、以前のリリースで提案していた 「ワークステーション」 や 「スタンドアロン」 ではなく、このプロファイルを選択してください。
「LTSPサーバー (LTSP Server)」プロファイル
シンクライアント (やディスクレスワークステーション)用の サーバーで、LTSP サーバーと呼ばれます。ハードドライブを持たないクライアントはブートとソフトウェアの実行をこのサーバーから行えます。このコンピュータには 2 つのネットワークインターフェイス、大量のメモリ、それに理想的には複数のプロセッサまたはマルチコア CPU が必要になります。これらの詳細については、ネットワーククライアントの章を見てください。このプロファイルを選択すると (選択していなくても) 「ワークステーション」プロファイルも有効になります。LTSP サーバーはワークステーションとしても使えるということです。
「スタンドアロン (Standalone)」プロファイル
主サーバーが無くても利用できる、普通のコンピュータです。つまり学内ネットワークにある必要がありません。ノートPC などが該当します。
「最小 (Minimal)」プロファイル
このプロファイルではベースとなるパッケージをインストールし、そのマシンを Debian Edu ネットワークと連携するように設定しますが、サービスやアプリケーションはインストールされません。主サーバーから単一サービスを移動する場合やゲートウェイの基盤として有用です。
「主サーバー」と「ワークステーション」と「LTSP サーバー」のプロファイルは事前選択されています。複合主サーバーとしてインストールしたい場合、この 3 つのプロファイルは 1 つのマシンにインストールできます。つまり主サーバーが LTSP サーバーでもあり、ワークステーションとしても利用できるということです。これはほとんどの場合 PXE 経由で主サーバー以降のインストールをする前提のため、デフォルトとなっています。複合主サーバーや LTSP サーバーとしてインストールする場合、インストール後に有効活用するためには、そのマシンにはネットワークカードが2つないといけないことに注意してください。
自動でパーティション設定するか、「yes」か「no」で答えます。 「yes」と答えた場合は「ハードドライブにあるデータはすべて壊れる」ことに注意してください! 「no」と答え、自動で設定しない場合は少々作業が必要となります。その場合は、必要なパーティションが作成されていて、かつ十分な容量があることを確認してください。
popularity-contest の質問のときに「yes」
と答えて頂ければ、将来のリリースにも収録すべきパッケージがどれなのかを判断するための統計情報が https://popcon.debian.org/ に送信されます。これは必須ではありません。私たちを支援できる簡単な方法です。
もし「LTSP サーバー」のプロファイルも選択した場合、最後の処理画面でかなりの時間がかかることになりますので、ご留意ください:「インストールを終了しています - debian-edu-profile-udeb を実行しています...」
root パスワードの設定の後には、「管理作業以外の用途向け」に通常のユーザーアカウントを作成するかが質問されます。Debian Edu ではこのアカウントが非常に重要です(「最初のユーザー」と呼びます)。このアカウントで Skolelinux ネットワークの管理をすることになります。
「最初のユーザー」のパスワードは、長さが 最低 5
文字あり、かつユーザー名と異なる必要があります。
5 文字未満やユーザー名と一致するようなパスワードを設定してしまった場合は、ログインが不可能になります。
インストール過程の概説や注意点は以上です。
ほぼ確実に「ローミングワークステーション」プロファイル (上記参照) を利用するのが良いでしょう。ただし、データは全てローカルに保存されるので、バックアップに関して別途考慮が必要になります。またログイン資格情報もキャッシュされるため、パスワードを変更した後に新しいパスワードでネットワークにログインしていないノート PC では、古いパスワードでのログインが要求される可能性があります。
USBフラッシュドライブ / Blu-ray ディスクイメージからのインストール後の
/etc/apt/sources.list
には、そのイメージからの(アップデートやインストールに関する)情報しか書かれていません。インターネット接続が使える場合には、以下の行をぜひ追加してください。そうすれば適時セキュリティ更新ができるようになります:
deb http://deb.debian.org/debian/ buster main deb http://security.debian.org/ buster/updates main
netinst でのインストール (私たちの CD が提供しているインストール方法です) では一部のパッケージを CD から、残りはインターネットから取得します。インターネットから取得するパッケージの量はプロファイルによっても異なりますが、(あらゆるデスクトップをインストールするような選択をしない限り) 1 GiB 程度になります。主サーバー (純粋な主サーバーなのか、他のプロファイルを組み合わせた複合サーバーかは問題になりません) のインストール後はプロキシを利用するので、同一のパッケージを何度もインターネットからダウンロードするはありません。
カーネルブートパラメータ edu-skip-ltsp-make-client
を提供すると、シンクライアント用 chroot 環境構築からシンクライアント/ディスクレスワークステーション複合用の chroot 環境までの LTSP
chroot 環境構築を飛ばせます。
これは例えば純粋なシンクライアント chroot 環境を用意したい場合や、既にディスクレス chroot 環境が別のサーバーにあって、 rsync できる場合などの特定の状況で有用です。そういった場合にはこの段階を飛ばすことでかなりインストール時間が短縮できます。
インストール時間が長くなる以外に複合 chroot 環境を常に作成することによる害はないため、デフォルトで変換するようになっています。
CD/BD .iso
イメージを USB フラッシュドライブ (USB メモリ)
にそのままコピーしてブートできるようになりました。以下のようなコマンドを実行します。ファイル名やデバイス名は必要に応じて調整してください:
sudo dd if=debian-edu-amd64-XXX.iso of=/dev/sdX
bs=1024
デバイス名の X は、USB デバイスの挿入前後に次のコマンドを実行してご確認ください。
lsblk -p
書き込みにはかなりの時間を要することがあります。
選択したイメージにより、USB フラッシュドライブは CD や Blu-ray ディスクのように動作します。
このインストール方法では動作している主サーバーが必要です。クライアントがメインネットワーク経由でブートする際、インストーラーにより新しい PXE
メニューとブートオプションの選択が表示されます。XXX.bin ファイルが欠けている (XXX.bin file is missing)
というエラーメッセージで PXE
インストールが失敗した場合は、ほぼ確実にクライアントのネットワークカードが非フリーのファームウェアを必要としています。この場合は Debian
インストーラーの initrd を変更しないといけません。その場合はサーバーで
/usr/share/debian-edu-config/tools/pxe-addfirmware
を実行してください。
「主サーバー」プロファイルだけの場合 、PXE メニューはこんな感じになります:
「主サーバー」と「LTSP サーバー」プロファイルの場合、PXE メニューはこんな感じになります:
デフォルト以外のデスクトップ環境をインストールするにはタブキーを押してカーネルブートオプションを (前述のように) 編集します。
この設定では中心ネットワークでディスクレスワークステーションやシンクライアントのブートもできます。ワークステーションとは異なり、ディスクレスワークステーションは GOsa² を利用して LDAP に追加する必要はありませんが、例えばホスト名を強制したい場合は追加することもできます。
ネットワーククライアントについてのさらなる情報がネットワーククライアント HowTo の章にあります。
PXE インストールでは debian-installer の preseed ファイルを利用しています。このファイルを変更することでパッケージをもっとインストールさせるようにできます。
以下のような行を追加する必要があります:
tjener:/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
d-i pkgsel/include string 追加したいパッケージ(群)
PXE インストールでは
/var/lib/tftpboot/debian-edu/install.cfg
と
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
中の preseed ファイルを利用します。インストール中に利用する preseed
を調整することで、インターネットからインストールする際の質問を省略できます。/etc/debian-edu/pxeinstall.conf
や
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat.local
で追加設定して /usr/sbin/debian-edu-pxeinstall
を実行し、生成されたファイルを更新する方法もあります。
さらなる情報は Debian インストーラのマニュアル にあります。
PXE を経由したインストールでプロキシを変更あるいは無効化するには
tjener:/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
中の
mirror/http/proxy
、mirror/ftp/proxy
、preseed/early_command
を含む行を変更する必要があります。インストール時にプロキシの利用を無効化するには最初の2行の冒頭に「#」を付加し、最後の行から「
export http_proxy="http://webcache:3128";
」の部分を削除します。
preseed ファイルがダウンロードされる前に必要となるために preseed できない設定があります。その設定には
/var/lib/tftproot/debian-edu/install.cfg
から利用できる PXElinux ベースのブート引数を利用します。こういった設定の例として言語やキーボードレイアウト、デスクトップがあります。
CD、DVD、Blu-ray の独自ディスク作成は、モジュール設計その他の使いやすい機能を備えた Debian インストーラを利用しているためかなり簡単かもしれません。Preseed により、通常質問される項目の回答を事前に定義できるようになります。
そのため、必要なことは preseed ファイルを作成して回答を定義 (これは Debian インストーラマニュアルの付録で説明されています) し、CD/DVD を作り直すだけです。
テキストモードとグラフィカルモードのインストールは機能的には同等です - 異なるのは見た目だけです。グラフィカルモードではマウスを使う機会があり、当然見た目もはるかに良くずっと現代的になります。ハードウェアに問題があってグラフィカルモードを使えないということでもなければこちらを使わない理由はありません。
以下は「主サーバー」と「ワークステーション」 と「 LTSP サーバー」のプロファイルを、64ビットのグラフィカルモードでインストールした場合と、主サーバーの最初のブート、ワークステーションネットワーク及び LTSP クライアントネットワークでの PXE ブートのスクリーンショットです:
主サーバーのインストール時に「最初のユーザーアカウント」が作成されます。以下の文ではこのアカウントを「最初のユーザー」と言及します。
このアカウントは特定の名前に制限はされませんが、特別なアカウントです。
「最初のユーザー」にはSamba アカウントは作成されず (GOsa² を経由して作成できます)、ホームディレクトリ権限は 700 にセットされます
(そのため個人のウェブページにアクセスできるようにするには chmod o+x ~
が必要です)。
そして「最初のユーザー」は sudo
を使って root になれます。
ユーザーを追加する前に、 Debian Edu に特有の情報について ファイルシステムのアクセス設定を読んでください。運用ポリシーに応じて設定は調整してください。
インストール後に「最初のユーザー」としてまずやらないといけないこと:
主サーバーにログインします。
GOsa² でユーザーを追加します。
GOsa² でワークステーションを追加します。シンクライアントやディスクレスワークステーションはこの手順をやらなくてもそのまま使えます。
ユーザーやワークステーションの追加については以下で詳細に説明しています。この章は必ず、全て読んでください。最小限の手順を正しく行う方法や、ほとんどの場合で必要となるその他の事項についても触れています。
このマニュアルには他にも多くの情報があります。前の Stretch などのリリースについてよくご存知の方は Busterの新機能 の章をご一読ください。前のリリースからアップグレードする方は アップグレード の章を、必ず読んでください。
もしも一般的な DNS 通信がブロックされているネットワークをご利用の場合には、インターネット上のホスト参照に特定の DNS
サーバーを利用せざるを得ないことがあります。その場合はその DNS サーバーに対して、このサーバーが「転送サーバー
(forwarder)」だということを通知する必要があります。/etc/bind/named.conf.options ファイルを編集して、利用する
DNS サーバーの IPアドレスを指定してください。
HowTo の章ではさらなるコツやヒント、そしてよくある質問への回答も記載しています。
GOsa² はウェブベースの管理ツールで、Debian Edu の基幹管理が可能です。GOsa² は次の重要な項目の管理 (追加、変更、削除) ができます:
ユーザーの管理
グループ管理
NIS ネットグループ管理
マシン管理
DNS 管理
DHCP 管理
GOsa² へのアクセスには Skolelinux の主サーバーと、ウェブブラウザがインストールされた (クライアント) システムが必要です。後者については複合サーバー (「主サーバー」と「 LTSP サーバー」と「ワークステーション」のプロファイル) としてインストールされた主サーバーならそれで大丈夫です。 前述のどれも利用できない場合は 主サーバーで GOsa² を利用するためのグラフィカル環境のインストールを見てください。
GOsa² へのアクセスにはウェブブラウザからURL https://www/gosa にアクセスし、「最初のユーザー」としてログインします。
新しい Debian Edu Buster マシンでは、サイトの証明書はブラウザに設定されています。
そうでない場合はSSL証明書が不正だというエラーメッセージが表示されます。ネットワークに第三者がいなくて信頼できる状態なら、エラーは無視してブラウザにその証明書を設定してください。
GOsa² の一般的な情報については https://oss.gonicus.de/labs/gosa/wiki/documentation をご覧ください。
GOsa² へのログイン後、GOsa² の概観ページが表示されます。
タスクはメニュー選択したり、あるいは概要ページのタスクアイコンをクリックして選択できます。基本的には画面左側のメニューをお勧めします。GOsa² の全ての管理ページで利用できます。
Debian Edu ではアカウントやグループ、システム情報は LDAP ディレクトリに保存されています。このデータは主サーバーだけでなく、ネットワーク上の (ディスクレス) ワークステーションや LTSP サーバー、Windows マシンでも利用されます。生徒や教員等についてのアカウントも、一度 LDAP に設定するだけで利用できます。 LDAP に登録した後は、その情報は Skolelinux ネットワーク全体の全てのシステムから利用できるようになります。
GOsa² は、部門 (department) などの階層構造の情報管理を LDAP の利用で実現しています。各「部門」毎にユーザーアカウントやグループ、システム、ネットグループ等を追加できます。あなたの組織の構造に関しても、GOsa²/LDAP の部門別の構造を使って Debian Edu 主サーバーの LDAP データツリーに反映させることができます。
デフォルトでインストールした場合、Debian Edu 主サーバーには教員 (Teachers) と生徒 (Students) の2つと、LDAP ツリーのベースレベルとなる「部門 (departments)」が設定されます。生徒のアカウントは「Students」部門に、教員は「Teachers」部門に追加することになります。システム (サーバー、Skolelinux ワークステーション、Windows マシン、プリンタ等) は現在ベースレベルに追加することになります。 この構成については学校に合う方法をご検討ください 。(例えば、年次グループにユーザーを作成して各グループに共通のホームディレクトリを与える方法がこのマニュアルの HowTo/AdvancedAdministration の章)
処理したいタスク毎に (ユーザー管理、グループ管理、システム、管理等) 、GOsa² は選択されている部門 (やそのベースレベル)に応じた表示をします。
まず、左側のナビゲーションメニューにある「Users」をクリックします。画面の右側が「Students」や「Teachers」の部門フォルダーの表と GOsa² の Administrator (最初に作成したユーザー) のアカウントの表示に変わります。この表の上に Base というフィールドが表示されます。マウスをその部分に移動させると、ドロップダウンメニューがツリー構造状に表示されます。そこから行いたい操作 (例えば新しいユーザーの追加) の対象となるフォルダーを選択してください。
ツリーのナビゲーション項目の隣に「Actions」メニューが表示されます。マウスをこの項目の上に移動させると、画面にサブメニューが表示されます。「Create」を選んで、そして「User」を選択してください。ユーザー作成ウイザードに進みます。
ここで最も重要なのはテンプレート ( newstudent や newteacher ) とユーザーのフルネーム (画像参照) です。
ウイザードに従って進めると GOsa² は実名を基にしてユーザー名を自動生成します。まだ存在しないユーザー名ですら自動的に生成するため、フルネームが同一のユーザーが複数いても問題にはなりません。ただし、(日本人名のような) 非アスキー文字を含むフルネームでは GOsa² は無効なユーザー名を生成する可能性がありますので、ご注意ください。
生成されたユーザー名では不都合な場合は、ドロップダウンメニューで別のユーザー名候補を選択できますが、ウイザードではユーザー名を自由に設定することはできません。
(提示されたユーザー名を変更するには、エディタで
/etc/gosa/gosa.conf
を開き、「location
definition」の追加オプションとして
allowUIDProposalModification="true"
を追加します。)
ウイザードを完了させると、GOsa² は新しいユーザーの情報を表示します。上部のタブを使って内容を確認してください。
ユーザー作成後 (ウイザードで入力を促さなかった項目についてはこの段階で変更する必要はありません)、右下の隅にある「Ok」ボタンをクリックします。
最終段階として GOsa² は新しいユーザーのパスワードを聞いてきます。2 回入力して右下の隅にある「Set
password」ボタンをクリックしてください。 パスワードには使えない文字があります。
問題が生じなければ、ユーザーの一覧表に新しいユーザーが表示され、そのネットワーク内の任意の Skolelinux マシンにそのユーザー名でログインできるようになっています。
ユーザーを変更、削除するには GOsa² を使ってシステム上のユーザ一覧を表示します。画面中央辺りに「Filter」という枠があります。これは GOsa² が提供している検索ツールです。ユーザアカウントがツリーのどこにあるのかわからない場合は GOsa²/LDAP ツリーの Base レベルに移動させてから「Search in subtrees」オプションを使って検索します。
「Filter」枠を操作したら、すぐに表の一覧ビュー中央の表示に反映されます。各行に1つのユーザーアカウントを表示し、各行の一番右側にはユーザーの編集、アカウントのロック、パスワード設定、ユーザー削除といった操作のアイコンが並びます。
ユーザーに関する情報を直接変更できる新しいページが表示されます。ユーザーのパスワードを変更し、ユーザーの所属グループ一覧を変更します。
生徒は自分のユーザー名で GOsa² にログインして各自でパスワードを変更できます。GOsa² へのアクセスの利便のため、デスクトップのシステム (またはシステム設定) メニューに 「Gosa」 という項目があります。ログインした生徒に対しては最小限のバージョンの GOsa² が提示されます。生徒自身のアカウントデータとパスワード設定ダイアログへのアクセスだけができるようになっています。
GOsa² において、自身のユーザー名でログインした教員には、特別な権限があります。より権限のある GOsa² のビューが表示され、全生徒のアカウントのパスワードを変更できます。これは授業で非常に便利かもしれません。
管理作業でユーザーの新しいパスワードを設定するには、
上記で説明しているようにして変更するユーザーを検索し、
ユーザー名が表示されている行の最後辺りにある鍵の絵をクリックします。
次に表示されるページでそのユーザーの新しいパスワードを設定できます。
推測しやすいパスワードはセキュリティへ悪影響を及ぼしますので注意してください!
GOsa² では CSV ファイルを利用して、ユーザーを大量に作成することもできます。CSV ファイルは自分の使いやすいスプレッドシートソフトウェア
(例えば localc
) 等により作成できます。最低限必要な項目はユーザー
ID、姓、名、パスワードです。同一のユーザー ID が複数回出てこないことを確認してください。その際、既存の LDAP の uid
(これはコマンドラインで getent passwd | grep tjener/home | cut -d":"
-f1
を実行すれば取得できます) も必ず確認してください。
CSV ファイル等のデータ形式について指針があります (GOsa² はデータ形式についてはかなり厳しいです):
項目間の区切り文字には半角の「,」を使ってください。
引用符「"」は使わないでください。
CSV ファイルにヘッダ行 (通常、項目名などを記述している行) を含めては いけません 。
項目の順に指定はなく、GOsa² で大量インポートを行う際に定義できます。
大量インポートの手順:
左のナビゲーション項目にある「LDAP Manager」リンクをクリックします
画面右側にある「Import」タブをクリックします
インポートするユーザ一覧を収録している CSV ファイルをローカルディスクから選択します
ユーザーテンプレートから大量インポートに適用させるものを選択します ( NewTeacher や NewStudent 等)
右下の隅にある「Import」ボタンをクリックします
最初にいくらかテストをしておくと良いでしょう。架空のユーザーを使った CSV ファイルを使って、後で削除してください。
パスワード管理の項目でも同様です。CSV ファイルを使った多量のパスワードのリセットや、特別な LDAP サブツリーに属するユーザーのパスワードの再設定が行えます。
グループ管理はユーザー管理とかなり似ています。
グループごとに名前と説明を入力できます。新しいグループを作成する際、LDAP ツリーの正しいレベルを選択していることを確認してください。
適切な Samba グループはデフォルトでは作成されません。グループ作成時に Samba グループのオプションにチェックを入れ忘れた場合は後からグループを編集できます。
新しく作成したグループにユーザーを追加するには、ユーザーの一覧に戻ります。ほぼ確実に「filter」枠を使ってユーザーを探すのが良いでしょう。ここでも LDAP ツリーのレベルを確認してください。
グループ管理で入力したグループは通常の unix グループでもあります。そのため、ファイルの権限管理にも利用できます。
マシン管理では基本的に、Debian Edu ネットワークに接続されている全てのマシンを管理できます。GOsa² を利用して LDAP ディレクトリに追加したマシンには全てにホスト名、IP アドレス、MAC アドレス、ドメイン名 (通常「 intern 」) が付加されます。Debian Edu 構成の全面的な説明についてはこのマニュアルの全体の構成の章を参照してください。
ディスクレスワークステーションやシンクライアントは中心ネットワークに接続すればそのままで利用できます。GOsa² を利用して LDAP に追加しないといけないのは、ディスクを備えたワークステーションだけですが、どれも可能です。
マシンを追加するには、GOsa² メインメニュー、システム、追加と進みます。事前設定済みのアドレス空間 10.0.0.0/8 にある IPアドレス/ホスト名を利用できます。現在事前定義されている固定アドレスは 10.0.2.2 (tjener) と 10.0.0.1 (ゲートウェイ) の 2 つだけです。10.0.16.20 から 10.0.31.254 までのアドレス (ほぼ 10.0.16.0/20 あるいは 4,000 ホスト) は DHCP 向けに予約済みで動的に割り当てられます。
GOsa² で MACアドレス 52:54:00:12:34:10 のホストに固定 IP アドレスを割り当てるには、MACアドレス、ホスト名、IP
アドレスを入力しないといけません。代わりに Propose ip
ボタンをクリックすると 10.0.0.0/8 の範囲内の最初の固定空きアドレスを表示します。この方法で初めてマシンを追加した場合はほぼ確実に
10.0.0.2 のようなアドレスになるでしょう。まずネットワーク構成について考えておいてください: 例えば 10.0.0.x で x が 10 から
50 はサーバー用、100
以上はワークステーション用などです。追加したシステムの有効化を忘れないでください。そうすると主サーバーを例外として、他の全システムで適切なアイコンが表示されます。
マシンがシンクライアント/ディスクレスワークステーションとしてブートされている場合や、ネットワークを利用するプロファイルを使ってインストールされた場合には、sitesummary2ldapdhcp
スクリプトを利用することでマシンを GOsa² に自動的に追加できます。単純な構成のマシンの場合はそのまま使えます。MAC
アドレスが複数あるマシンでは、実際にそのネットワークで使っているアドレスを選択してください。sitesummary2ldapdhcp
-h
で使い方に関して解説しています。sitesummary2ldapdhcp
の使用後に表示されるIPアドレスは、動的に割り当てる (DHCP)
範囲内のアドレスであることを確認してください。システムは後でネットワーク構成に合わせ、新しいシステムの名前を変更したり、DHCP や DNS
を有効化したり、また必要に応じてネットグループ(以下のスクリーンショットをご参照ください)の追加などです。それらの操作後にはシステムを再起動してください。以下のスクリーンショットのような操作手順になります:
root@tjener:~# sitesummary2ldapdhcp -a -i ether-22:11:33:44:55:ff info: Create GOsa machine for am-2211334455ff.intern [10.0.16.21] id ether-22:11:33:44:55:ff. Enter password if you want to activate these changes, and ^c to abort. Connecting to LDAP as cn=admin,ou=ldap-access,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no enter password: ******** root@tjener:~#
DNS を更新する cron ジョブは毎時動作します。su -c ldap2bind
を使うと手作業で更新させることもできます。
GOsa² を使って LDAP ツリーにマシンを追加した後、(ユーザーの管理と同様に) 検索機能を使ってマシン名をクリックするとマシンの属性を変更できます。
このシステム項目の構成は既に見てきたユーザー項目の変更と似ていますが、この文脈では別の意味になります。
例えばネットグループ
へのマシン追加は、ファイルへのアクセス権限やそのマシンでのコマンドの実行権限、そのマシンにログインしたユーザーについて変更するわけではありません。ここではそのマシンから利用できる、主サーバーのサービスを制限します。
デフォルトでインストールした環境ではネットグループ
を提供します。
cups-queue-autoflush-hosts
cups-queue-autoreenable-hosts
fsautoresize-hosts
ltsp-server-hosts
netblock-hosts
printer-hosts
server-hosts
shutdown-at-night-hosts
shutdown-at-night-wakeup-hosts-blacklist
winstation-hosts
workstation-hosts
ネットグループ
機能の現状の用途
NFS
主サーバーからエキスポートされたホームディレクトリを、ワークステーションや LTSP
サーバーがマウントします。セキュリティのため、エキスポートされたNFS共有をマウントできるのは
NetGroups
の workstation-hosts、
LTSP-server-hosts、 server-hosts のいずれかに属するホストだけです。重要な点として、 GOsa² を使って LDAP
ツリーにこれらのマシンを適切に設定することと、LDAP から固定IPアドレスを使うように設定することがありますので、ご注意ください。
GOsa² を使ってワークステーションや LTSP
サーバーを適切に設定してください。それを忘れると、ユーザーは自分のホームディレクトリにアクセスできなくなります。ディスクレスワークステーションやシンクライアントは
NFS を使わないためこの設定を行う必要はありません。
fs-autoresize
このグループの Debian Edu マシンは LVM パーティションの容量が足りなくなると自動的にサイズを変更します。
shutdown at night
このグループの Debian Edu マシンは節電のため、夜間は自動的に電源を落とします。
CUPS (cups-queue-autoflush-hosts 及び cups-queue-autoreenable-hosts)
このグループの Debian Edu マシンは印刷キューを毎晩自動的に空にし、毎時無効化された印刷キューがあれば再有効化します。
netblock-hosts
このグループの Debian Edu マシンはローカルネットワーク上のマシンにのみ接続を許可されます。試験期間にウェブプロキシによる制限と組み合わせて利用すると有用かもしれません。
マシン設定についてもう一つ重要なのが (「Host information」領域にある) 「Samba host」フラグです。Skolelinux の Samba ドメインに既存の Windows システムを追加する予定がある場合、Windows ホストをドメインに加えられるようにするためには、Windows ホストを LDAP ツリーに追加してこのフラグをセットする必要があります。Skolelinux ネットワークへの Windows ホストの追加に関するさらなる情報については、このマニュアルの HowTo/NetworkClients の章を見てください。
プリンターを管理するには、ウェブブラウザーで https://www:631 にアクセスしてください。これは一般的な
CUPSの管理インターフェイスで、プリンタの追加、削除、変更や、印刷キューのクリアができるようになっています。初期設定では root
だけが操作可能ですが、変更できます。エディターで "/etc/cups/cups-files.conf"
を開き、サイトのポリシーに合う有効なグループ名を SystemGroup
lpadmin
の行に追加します。これに指定する既存の GOsa² グループの例としては
gosa-admins
や
printer-admins
(どちらもメンバーとして最初のユーザー)、
teachers
、
jradmins
(インストールしただけの状態ではメンバーがいないグループ)
があります。
p910ndはワークステーションのプロファイルを含めた場合、システムに自動的にインストールされているパッケージです。
/etc/default/p910nd
を次のように編集してください(USB接続プリンターの場合):
P910ND_OPTS="-f /dev/usb/lp0"
P910ND_START=1
主サーバーのウェブインターフェイス https://www:631
からプリンターを設定します。 (メーカーブランドや型番に関わらず) ネットワークプリンターの AppSocket/HP
JetDirect
を選択して、接続 URI に
socket://<ワークステーションのIPアドレス>:9100
を設定してください。
Debian Edu のデフォルト設定では全マシンの時計を同期させるようになっていますが、必ずしも正確だとは限りません。時刻の同期には NTP を利用します。時計はデフォルトで外部ソースと同期します。そのため、同期の際に外部インターネット接続処理を伴う場合は、マシンがインターネットに接続したままになる可能性があります。
ダイヤルアップや ISDN による従量制の接続ではこのデフォルト設定から変更するのが良いでしょう。
ネットワーク外の時計との同期を無効化するには、主サーバーと全クライアントの /etc/ntp.conf ファイルと、 LTSP chroot
環境を変更する必要があります。server
項目の頭にコメント記号 ("#")
を追加します。その後 root で /etc/init.d/ntp restart
を実行し、NTP サーバーを再起動してください。あるマシンがネットワーク外の時計をソースとして使っているかどうか確認するには
ntpq -c lpeer
を実行します。
自動化でのパーティション作業にもしかするとバグがあり、一部のパーティションがインストール後にはほとんど空きがなくなっているかもしれません。そういったパーティションを拡張するには、root
で debian-edu-fsautoresize -n
を実行します。さらなる情報については、管理一般
HowTo の章の「パーティションサイズの変更」を見てください。
この節では apt-get upgrade
の使い方を説明します。
apt-get
の使い方は実に単純です。システムを更新するのに必要なのは root
でコマンドラインから 2つのコマンド、apt-get update
(利用可能パッケージ一覧を更新) と apt-get upgrade
(アップグレードが利用できるようになったパッケージをアップグレード) を実行するだけです。
ロケールに "C" を使ってアップグレードし、英語での出力を確保しておくこともご検討ください。問題発生時の検索エンジン利用で役に立つことがあります。
LC_ALL=C apt-get update ; LC_ALL=C ltsp-chroot apt-get update LC_ALL=C apt-get upgrade -y LC_ALL=C ltsp-chroot -m apt-get upgrade -y cf-agent -D installation # debian-edu-config 更新時 ltsp-chroot -m cf-agent -D installation # debian-edu-config 更新時 ltsp-update-kernels # 新しいカーネルに更新された場合 ltsp-update-image
debian-edu-config
の更新後は、Cfengine
の設定ファイルが変更されていることがあります。ls -ltr
/etc/cfengine3/debian-edu/
を実行してご確認ください。変更を反映する場合は、
cf-agent -D installation
を実行してください。
LTSP chroot に新しいカーネルがインストールされた場合は
ltsp-update-kernels
を実行してカーネルとカーネルモジュールの同期を保つことが重要です。カーネルはマシンが PXE ブートしたときに TFTP
経由で配布され、カーネルモジュールは LTSP chroot から取得されます。
ltsp-update-image
を実行して NBD イメージを再生成します。
cron-apt
と
apt-listchanges
をインストールして自分が読んでいるアドレスにメールを送るように設定するのも良い方法です。
cron-apt
は一日一度、アップグレードできるパッケージについてメールで通知します。アップグレードをインストールはしませんが (通常夜間に)
ダウンロードするため、apt-get upgrade
実行時にダウンロードを待つ必要がなくなります。
自動で更新のインストールを行うことも簡単にできます。必要なのは
unattended-upgrades
パッケージをインストールして 、wiki.debian.org/UnattendedUpgrades
の説明に従って設定するだけです。
apt-listchanges
は新しい変更履歴を電子メールで送ることもできますし、代わりに apt
や
apt-get
を実行した時に端末画面に表示することもできます。
上記で説明しているように cron-apt
を実行するのは、インストール済みパッケージについて利用可能なセキュリティ更新を知るのによい方法です。セキュリティ更新の通知を受け取り続ける別の方法として
Debian
security-announce メーリングリスト
への参加があります。この場合どういったセキュリティについて更新するものなのかもわかります。(cron-apt
と比較して) 欠点は、インストールしていないパッケージの更新に関する情報も入ってくる点です。
バックアップを管理するには、ブラウザで https://www/slbackup-php にアクセスします。このサイトへのアクセスには SSL を経由する必要があります。root パスワードを入力する必要があるためです。SSL 無しでのアクセスはできません。
注意: このサイトは SSH での root ログインを一時的に許可しているバックアップサーバーでのみ利用できます。主サーバー 'tjener'
が初期設定サーバーです。
デフォルトで主サーバー tjener は /skole/tjener/home0
、
/etc/
、
/root/.svk
、LDAP を LVM にある /skole/backup
にバックアップします。(削除してしまった場合等の) 予備として複製を持っておきたいだけであれば、この設定で良いでしょう。
このバックアップ方法では、ハードドライブの故障に対する防護にはならないことに留意してください。
データを外部サーバーやテープ機器、別のハードドライブにバックアップしたい場合には既存の設定を多少変更する必要があります。
フォルダー全体を復旧させたい場合はコマンドラインを利用するのが最善の選択となります:
$ sudo rdiff-backup -r <日付> \ /skole/backup/tjener/skole/tjener/home0/user \ /skole/tjener/home0/user_<日付>
これは <日付>
の
/skole/tjener/home0/ユーザー名
の内容を
/skole/tjener/home0/ユーザー名_<日付>
フォルダーに残します。
復旧させたいのがファイル 1 つだけなら、ウェブインターフェイスからファイル (とバージョン) を選択してそのファイルだけをダウンロードできます。
古いバックアップを消してしまいたい場合は、バックアップページのメニューから「Maintenance」を選択して残しておく最古のスナップショットを選択します:
https://www/munin/ から Munin 傾向報告システムを利用できます。システム状態の測定結果を日、週、月、年単位でグラフにして提供し、障害やシステム問題の原因を探しているシステム管理者を支援します。
Munin により監視されるマシン一覧は sitesummary に報告しているホスト一覧から自動的に生成されます。munin-node
パッケージがインストールされているホストは全て Munin による監視対象に登録されます。cron ジョブの実行順のため、導入されたマシンが Munin
の監視対象に入るまでに通常1日かかります。短縮するためには、sitesummary のサーバー (通常は主サーバー) で
sitesummary-update-munin
を root
で実行します。/etc/munin/munin.conf
ファイルが更新されます。
収集される測定結果は munin-node-configure
プログラムを利用している各マシンで自動的に生成します。このプログラムは
/usr/share/munin/plugins/
から利用できるプラグインから
/etc/munin/plugins/
に作成されたシンボリックリンクを探すようになっています。
Munin についての情報は http://muninmonitoring.org/ にあります。
Icinga によるシステム及びサービス監視は https://www/icinga/
から利用できます。監視対象のマシンやサービスは sitesummary システムが収集した情報から自動的に生成されます。主サーバーや LTSP
サーバーのプロファイルのマシンは完全な監視情報を受け取りますが、ワークステーションやシンクライアントのマシンが受け取るのは簡素な監視情報となります。ワークステーションでも完全な監視情報を受け取るようにするには
nagios-nrpe-server
パッケージをインストールしてください。
ユーザー名は icingaadmin
で、デフォルトのパスワードは
skolelinux
となっています。セキュリティ上の理由から、root
と同一のパスワードを再利用するのは避けてください。パスワードは root で以下のコマンドを実行することで変更できます:
htpasswd /etc/icinga/htpasswd.users icingaadmin
デフォルトでは Icinga はメールを送りません。これは
/etc/icinga/sitesummary-template-contacts.cfg
ファイルの notify-by-nothing
を
host-notify-by-email
と
notify-by-email
置き換えることで変更できます。
利用される Icinga 設定ファイルは
/etc/icinga/sitesummary.cfg
です。sitesummary
の cron ジョブは監視するホスト及びサービスの一覧を収録する
/var/lib/sitesummary/nagios-generated.cfg
を生成します。
ファイル
/var/lib/sitesummary/icinga-generated.cfg.post
に Icinga によるチェック対象を追加すると生成されるファイルに収録されています。
Icinga についての情報は http://www.icinga.com/ や
icinga-doc
パッケージにあります。
Icinga の最も一般的な警告とその対処手順を示します。
当該パーティション (例では /usr/) がほぼいっぱいになっています。一般的にこの処理方法は2つあります: (1) ファイルをいくらか削除するか
(2) パーティションサイズを大きくするかです。パーティションが /var/ の場合は apt-get
clean
を実行して APT のキャッシュを完全に削除するとファイルをいくらか削除できるかもしれません。LVM
ボリューム群に利用できる空き容量がある場合は
debian-edu-fsautoresize
プログラムを実行してパーティション拡張を試みてもいいかもしれません。当該ホストを
fsautoresize-hosts
ネットグループに追加するとこのプログラムを毎時自動的に実行させられます。
アップグレードできる新しいパッケージが利用可能になっています。通常重要なのはセキュリティの修正です。アップグレードするにはターミナルまたは ssh
経由でログインし、root で「apt-get upgrade && apt-get dist-upgrade」を実行します。LTSP
サーバの場合は ltsp-chroot apt-get update && ltsp-chroot
apt-get upgrade
を実行して LTSP chroot を更新することも忘れないようにしてください。
パッケージのアップグレードを手作業で行いたくなく、Debian
による新しいバージョンの作業を信頼する場合、unattended-upgrades
パッケージをインストールして自動的に毎晩全て新しいパッケージにアップグレードするように設定できます。これは LTSP chroot
のアップグレードは行いません。
LTSP chroot のアップグレードには ltsp-chroot apt-get update &&
ltsp-chroot apt-get upgrade
を実行します。64ビットのサーバでは ltsp-chroot
への引数として -a i386
を追加する必要があります。ホストシステムを更新する際に
chroot も更新するのは良い方法です。
実行中のカーネルが最新のインストール済みカーネルより古くなっています。最新のインストール済みカーネルを有効化するには再起動が必要です。これは通常かなり緊急を要します。Debian Edu で新しいカーネルが出てくるのは通常セキュリティ問題を修正するものであるためです。
CUPS
の印刷キューに保留となっているジョブが多数あります。これは恐らく利用できないプリンタが原因となっています。cups-queue-autoreenable-hosts
ネットグループのメンバーとなっているホストでは印刷キューを毎時無効化する機能が有効になっているため、そういったホストでは手作業による介入は必要ないはずです。cups-queue-autoflush-hosts
ネットグループのメンバーとなっているホストでは印刷キューを毎晩空にします。キューに多くのジョブがあるホストが存在する場合は、こういったネットグループにそのホストを追加することを検討してください。
各コンピュータでの情報収集と中央サーバへの送信に sitesummary を利用しています。収集した情報は
/var/lib/sitesummary/entries/
から利用できるようになっています。/usr/lib/sitesummary/
にあるスクリプトを利用して報告を生成できます。
https://www/sitesummary/ ではsitesummaryによるシンプルなレポートが利用できます。
sitesummary 関連の文書が http://wiki.debian.org/DebianEdu/HowTo/SiteSummary にいくらかあります
システム管理者にとって有用となる Debian Edu のカスタム化に関しては次の章をご覧になってください: 管理一般 Howto の章 や 高度な管理 Howto の章
このアップグレードガイドを読む前に、運用サーバを稼働状態で更新するということは自己責任であることに注意してください。Debian Edu/Skolelinux は法律で認められている範囲内で完全に無保証です。
アップグレードは、必ずこの章とこのマニュアルの Buster の新機能 の章を「全て」読んでから挑んでください。
Debian をあるディストリビューションから次のディストリビューションにアップグレードするのは通常簡単なことです。ただし Debian Edu では設定ファイルを適切でない方法で変更しているために、これは残念ながら当てはまりません (さらなる情報については Debian バグ 311188 を参照してください)。アップグレードは可能ではありますが、手作業による介入がいくらか必要となるかもしれません。
一般にサーバーのアップグレードはワークステーションよりも困難で、主サーバーは最もアップグレードが困難です。ディスクレスマシンの場合、特に変更していなければ chroot 環境は削除して再生成できるため容易です。変更していればその chroot 環境は基本的にワークステーションの chroot 環境であり、アップグレードはかなり容易です。
アップグレード後に確実に全て以前と同じように動作するようにするには、テスト用システムか運用環境のマシンと同じように設定したシステムでアップグレードをテストすべきです。そうすることでリスク無くアップグレードをテストし、全て動作すべきように動作するか確認できます。
Debian 安定版リリースについてさらなる情報がインストールマニュアルにあります。
また、旧安定版での運用を何週間か延長してしばらく待つのも賢明かもしれません。その間に他の人がアップグレードをテストして何か問題があれば言及できるということになります。Debian Edu の旧安定版リリースは次の安定版リリース後もしばらくはサポートが続けられますが Debian が旧安定版のサポートを終了すると Debian Edu でも必然的に終了することになります。
必ず事前準備をしてください。テスト環境で Stretch
からのアップグレードをまず試してください。さらに、元に戻せるように事前のバックアップも完了してから実行してください。
以下の方法はデフォルトでインストールした Debian Edu 主サーバー (カーネルコマンドラインでのデスクトップ指定は desktop=xfce で、プロファイルは主サーバー、ワークステーション、LTSP サーバーになっています)を前提にしていることに注意してください。 (一般的な素のDebian Stretch から Buster へのアップグレードについては、https://www.debian.org/releases/buster/releasenotesをご一読ください。)
X を使わないようにし、仮想コンソールを使って root でログインしてください。
apt
でエラーが生じた場合は、まず apt -f
install
を実行してみて、apt -y
full-upgrade
をもう一度実行してみてください。
まず、システムが最新版に更新されていることを確認します:
apt update apt full-upgrade
パッケージキャッシュの掃除:
apt clean
ディスク容量が十分にあるのか、必ず確認してください。/usrと/varにはそれぞれ 5 GiB 以上の空き容量が必要になることがあります。パーティションのサイズ変更の章も参考にしてください。
Buster へのアップグレードの準備と実行方法:
sed -i 's/stretch/buster/g' /etc/apt/sources.list export LC_ALL=C # これは英語で表示をするためのオプションです。 apt update apt purge atftpd # tftpdのインストールのために必要なコマンドです。 apt install libcurl4 # libcurl3からの更新のため必要なコマンドです。 apt install apache2 # 後で面倒にならないようにするために必要なコマンドです。 apt full-upgrade
apt-list-changes: 読むべき NEWS が大量に生じることを覚悟してください。ページャーのスクロールを進めるには <Enter> を、終了させるには <q> を押します。root アカウントにはすべての情報が送信されるので、後で読むこともできます。その場合は mailx や mutt などのメール閲覧ソフトを利用してください。
debconf の情報を全て注意深く読み、以下で特に言及していない限り「現在インストールされているローカルバージョンを維持」を選択するようにしてください。ほとんどの場合「Enter」を押せばいいはずです。
restart services: "yes"を選択したください。
ntp: N を選択してください。
smb
dovecot
grub
設定の適用と調整:
cf-agent -I -D installation
新しい Debian Edu Buster アートワークの取得:
apt install debian-edu-artwork-buster
PHP 7.3 の有効化:
apt purge php7.0* a2enmod php7.3 a2enconf php7.3-cgi service apache2 restart
GOsa²アクセスの調整(暗号化方法が変更されています):
/etc/gosa/gosa.conf.orig をバックアップし、
/etc/gosa/gosa.conf の長いハッシュ化されたパスワードを、 /etc/gosa/gosa.conf.orig の短いランダムなパスワードに置き換えます。 (adminPasswordとsnapshotAdminPassword のために必要です。)
/etc/gosa/gosa.secrets を削除し、
gosa-encrypt-passwords
を実行し、
service apache2 reload
を実行します。
再起動後さらにいくらか掃除します:
apt purge linux-image-4.9.0-* apt purge linux-headers-4.9.0-* apt --purge autoremove
アップグレードしたシステムが機能するか確認します:
再起動して「最初のユーザー」としてログインし、
GOsa² GUI が機能しているか、
LTSP クライアントやワークステーションに接続できるか、
システムのネットグループのメンバーを追加/削除できるか、
内部メールを送受信できるか、
プリンターを管理できるか、
その他サイト特有の事項について機能するかテストしてください。
ディスクの空き容量が十分にあることを確認してください。LTSP は NBD (Network Block Device) を使います。NBD イメージファイルのサイズは標準で 4 GiB 程度になります。イメージ更新時には更に一時ファイル用に 4 GiBが追加で必要となります。
Stretch では標準的な LTSP のアーキテクチャーが i386 だったことにもご注意ください。amd64 の64ビット chroot 環境の生成方法は以下に記します。
ltsp-chroot -m -a i386 apt update ltsp-chroot -m -a i386 apt -y full-upgrade sed -i 's/stretch/buster/g' /opt/ltsp/i386/etc/apt/sources.list ltsp-chroot -m -a i386 apt update ltsp-chroot -m -a i386 apt -y full-upgrade ltsp-chroot -m -a i386 apt -f install ltsp-chroot -m -a i386 apt -y full-upgrade
後始末:
ltsp-chroot -m -a i386 apt --purge autoremove
サーバー側の LTSP サポート更新:
ltsp-update-kernels ltsp-update-sshkeys ltsp-update-image
ディスク容量を節約したい場合、代わりに ltsp-update-image -n
を使う方法があります。man ltsp-update-image
を見てください。
LTSP サーバーでも LTSP chroot 環境を再生成できます。新しい chroot 環境もシンクライアントとディスクレスワークステーションの両方をサポートします。ただしBusterでは、 LTSP chroot 環境のアーキテクチャーがLTSPサーバーで利用されているものを標準にすることになっていますので、注意してください。
/opt/ltsp/i386
(マシンによっては
/opt/ltsp/amd64
)
を削除します。十分なディスク容量がある場合はバックアップを検討してください。
詳細やオプションについては ltsp-build-client --help
コマンドや ltsp-build-client --extra-help
コマンドをご覧になってください。"/etc/ltsp/ltsp-build-client.conf"
ファイルには便利なオプションが記載されていますが、コメントアウトされています。
ltsp-update-image
を root アカウントで実行しすると、 NBD
イメージが再生成されます。
最低 20 GiB のディスク空き容量が /opt に必要になります。
"ltsp-build-client --arch amd64" を実行して、chroot 環境と NBD イメージを作成します。
"ldapvi -ZD '(cn=admin)'"を実行し、i386
を
amd64
に書き換えてください(専用ネットワークに関する LDAP 関連の DHCP
設定です)。
"service isc-dhcp-server restart" を実行してください。
/etc/debian-edu/pxeinstall.conf ファイルで "ltsparch=amd64" を設定してください。
'debian-edu-pxeinstall' を実行し、PXE メニューを再生成してください。
'service nbd-service restart' を実行したら、新しい NBD ファイルが有効になります。
Stretch よりも古いリリースからアップグレードする場合、まず Stretch ベースの Debian Edu リリースにアップグレードする必要があります。前述した Buster へのアップグレードは「その後に」行ってください。 Jessie から Stretch へのアップグレード方法については Debian Edu Stretch マニュアル に記載してあります。同様に Jessie 版のマニュアルでは Wheezy からのアップグレード方法を説明しています。
さあ始めようと保守の章で、Debian Edu で最初にすべきことや基本的な保守作業の方法について説明しています。この章の HowTo ではより「高度な」ヒントや技をいくらか提示します。
Debian Edu Squeeze で導入された etckeeper
(それ以前のバージョンでは etcinsvk
を使っていましたが Debian
から削除されました) を使えば、バージョン管理システムとして git
を使って、/etc/
中の全ファイル履歴が管理できます。
これにより、ファイルの削除や変更、削除がいつ行われたのか、そしてファイルがテキストファイルの場合はその変更点を確認できるようになります。git
リポジトリは /etc/.git/
に置かれます。
毎時、変更があれば自動的に記録され、設定の履歴を取り出して確認できます。
履歴を調べるにはコマンド etckeeper vcs log
を使います。ある時点とある時点の間の差分を確認するには etckeeper vcs diff
のようなコマンドを使います。
さらなる情報については man etckeeper
の出力を見てください。
有用なコマンド一覧:
etckeeper vcs log etckeeper vcs status etckeeper vcs diff etckeeper vcs add . etckeeper vcs commit -a man etckeeper
Debian Edu では /boot/
パーティション以外のパーティションは全て論理
LVM ボリュームです。Linux カーネルのバージョン 2.6.10
以降から、パーティションをマウントしたままサイズを拡張できるようになっています。パーティションの縮小についてはパーティションをマウントしていない状態で行う必要があります。
fsck
の実行時間と、バックアップから復旧が必要になった場合の所要時間の観点から、大きすぎるパーティション (例えば 20 GiB 超)
は作らないほうがよいでしょう。可能なかぎり、巨大なパーティションよりも小さなパーティションを複数作成する方が良いということです。
パーティション全体の拡張を容易にするために、補助スクリプト
debian-edu-fsautoresize
があります。これを実行すると、
/usr/share/debian-edu-config/fsautoresizetab
、
/site/etc/fsautoresizetab
、
/etc/fsautoresizetab
から設定を読み込みます。ファイルから提供された規則をもとに、空き領域が少なすぎるパーティションの拡張を提案します。引数無しで実行すると何もせず、ファイルシステムを拡張するのに必要なコマンドを表示します。提示されたコマンドを実際に実行してファイルシステムを拡張する場合には、引数
-n
が必要です。
このスクリプトは fsautoresize-hosts
ネットグループ一覧にある全クライアントでは毎時自動的に実行されます。
Squid
プロキシにより利用されているパーティションのサイズを変更した場合は、etc/squid/squid.conf
のキャッシュサイズも更新する必要があります。補助スクリプト
/usr/share/debian-edu-config/tools/squid-update-cachedir
を使えば、現在の /var/spool/squid/
のパーティションサイズを自動的に確認し、Squid がその 80% をキャッシュのサイズとして利用するように設定できます。
論理ボリューム管理 (LVM) のおかげでパーティションサイズはマウントしたままの使用状態で変更できます。LVM についてもっと学ぶには LVM HowTo をご覧ください。
論理ボリュームを手動で拡張したい場合は、lvextend
コマンドで増やしたい大きさを指示してください。例えば「home0 を 30 GiB にする」にはコマンド:
lvextend -L30G /dev/vg_system/skole+tjener+home0 resize2fs /dev/vg_system/skole+tjener+home0
を実行します。「home0 に 30 GiB を追加する」場合は「+」を使います (-L+30G)
(誤って) 「主サーバー」プロファイルだけでインストールしてしまい、ウェブブラウザを利用できるクライアントがない場合は次の方法が簡単でしょう。主サーバーのインストール中に作成した「最初のユーザー」 で、(グラフィカルではない) シェルから以下のコマンドを順に実行して、主サーバーに最小構成のデスクトップをインストールします:
$ sudo apt update $ sudo apt install education-desktop-xfce lightdm ### インストールが完了したら 'sudo service lightdm start' を実行 ### 「最初のユーザー」でログイン
ldapvi はコマンドライン上で普通のテキストエディタを利用して LDAP データベースを編集するツールです。
以下を実行する必要があります:
ldapvi --ldap-conf -ZD '(cn=admin)'
注意: ldapvi
はデフォルトに設定されているエディタを利用します。シェルプロンプトで export
EDITOR=vim
を実行するとエディタに vi クローンを使う環境に設定できます。
ldapvi を使って LDAP の項目を追加するには新しい LDAP 項目の前に連番と
add
という文字列を使います。
警告:
ldapvi
は非常に強力なツールです。LDAP
データベースを台無しにしないように注意してください。JXplorer についても同様です。
Kerberos を使って NFS でホームディレクトリを安全にマウントすることができます。セキュリティレベルは krb5、krb5i、そして krb5p がサポートされています。krb5 は Kerberos 認証のことで、 "i" は整合性、 "p" は暗号化などのプライバシーを意味します。セキュリティレベルに伴い、サーバーとワークステーションの両方でコンピューターへの負荷は増加します。krb5i がその面も含めるといいかもしれません。
GOsa²を使って追加したシステムでは, Kerberos ホストの keytab ファイルは自動生成されます。
GOsa² で設定された既存のシステムに keytab を生成するには、主サーバーに root としてログインして、次のコマンドを実行してください:
/usr/share/debian-edu-config/tools/gosa-modify-host <ホスト名> <IPアドレス>
注意: ホストの keytab 生成が可能なシステムタイプは workstation、servers、そして terminal の形式のみで、netdevices は含みません。また LTSP クライアントは sshfs でホームディレクトリをマウントするので、ディスクレスワークステーションには操作は不要です。
主サーバー
rootとしてログイン
ldapvi -ZD '(cn=admin)'
を実行して、
sec=sys を探して sec=krb5i に変更
/etc/exports
を編集します。既存の /srv/*
関連をコメント解除して有効化したり、コメントアウトしたり、あるいは内容を修正します。以下のようになるよう確認してください:
/srv/nfs4 gss/krb5i(rw,sync,fsid=0,crossmnt,no_subtree_check) /srv/nfs4/home0 gss/krb5i(rw,sync,no_subtree_check)
exportfs -r
を実行
gss/krb5i のどちらも有効なエントリーの管理には
exportfs
を実行します。
「ワークステーション (Workstation)」プロファイル
root としてログインします。
/usr/share/debian-edu-config/tools/copy-host-keytab
を実行
このツールは使用場所やコンピューター、あるいはグループメンバーに基づいて規定のプリンターを設定します。詳細については
/usr/share/doc/standardskriver/README.md
をご覧ください。
設定ファイル /etc/standardskriver.cfg
を管理者が準備する必要があります。いくつかの例が
/usr/share/doc/standardskriver/examples/standardskriver.cfg
にありますので、参考にしてください。
LDAP データベースについて GUI で作業する方が良ければ jxplorer
パッケージについて調べてみてください。これはデフォルトでインストールされています。次のようにして書き込みできるように接続します:
host: ldap.intern port:636 Security level: ssl + user + password User dn: cn=admin,ou=ldap-access,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no
ldap-createuser-krb
は小さなコマンドラインツールで、LDAP
ユーザーを作成してそのパスワードを Kerberos で設定する処理を行います。これが有用なのは主にテストですが。
2011年の Squeeze リリース以降、それまで Debian では volatile.debian.org で保守されていたパッケージを stable-updates スイート に収録するようになりました。
stable-updates を直接利用することもできますが、利用しないといけないというわけではありません: stable-updates は定期的に安定版のポイントリリースの際に取り込まれます。これは大体 2 か月ごとに行われます。
安定性のために Debian Edu を選択して頂けたなら、大変喜ばしく思います。ただし、問題が一つだけあります。ソフトウェアがご希望のものよりも少々古くなっていることがあることです。ここで backports の出番です。
backports で扱うのは Debian のテスト版 (ほとんどの場合) や Debian の不安定版 (例えばセキュリティ更新等、一部の状況でのみ) のパッケージを再コンパイルしたものであるため、(それが可能な限り) 新しいライブラリを必要とせず Debian Edu 等の安定版 Debian ディストリビューションで動作します。利用可能なバックポートを全て使うのではなく、必要に応じて個々のバックポートだけをご利用されることを勧めます。
backports の利用は簡単です:
echo "deb http://deb.debian.org/debian/ buster-backports main" >> /etc/apt/sources.list apt-get update
この後はバックポートされたパッケージを簡単にインストールできます。以下のコマンドではバックポートされたバージョンの tuxtype をインストールします:
apt-get install -t buster-backports tuxtype
Backports のパッケージは他のパッケージと全く同じように (利用可能になれば) 自動的に更新されます。通常のアーカイブと同様、backports にはセクションが main、 contrib、 non-free の3つあります。
インターネット接続がなく、物理メディアのみであるバージョンから別のバージョン (例えば Buster 10.1+edu0 から 10.3+edu1) にアップグレードしたい場合は、以下の手順で行ってください:
CD / DVD / Blu-ray ディスク / USB フラッシュドライブなどを差し込んでマウントし、apt-cdrom コマンドを実行します:
apt-cdrom add
apt-cdrom(8) man ページから引用します:
apt-cdrom は利用可能な取得元として、APT のリストに新しい CD-ROM を追加するのに使用します。apt-cdrom は、ディスクの構造を測定します。また、焼き損じを可能な限り補正し、インデックスファイルの確認を行います。
APT システムに手作業で CD を追加するのは難しいため、apt-cdrom が必要になります。その上、複数の CD のディスクを 1 枚づつ、焼き損じを補正できるか評価しなければなりません。
それからコマンドを 2 つ実行し、システムをアップグレードします:
apt-get update apt-get upgrade
unattended-upgrades
はセキュリティその他の更新を自動的にインストールする Debian
パッケージです。このパッケージをインストールした場合、セキュリティ更新をするように設定されます。自動更新時のログは
/var/log/unattended-upgrades/
で参照できます。もちろん
/var/log/dpkg.log
と
/var/log/apt/
もあります。
クライアントマシンは、自動的に夜に電源オフにして朝に電源オンにすることで、消費電力と電気料金を節約することも可能です。このパッケージは 16:00 以後、毎時マシンの電源オフを試みますが、ユーザーがいると思われる場合にはそのままにします。このパッケージは 07:00 頃に BIOS 機能でマシンを電源オンにし、一方主サーバーは 06:30 から Wake-on-LAN パケットを送って他のマシンの電源オンにします。各マシンの crontab で時刻は変更できます。
この設定にあたって留意しておくべき事項:
誰かが使用中のクライアントをシャットダウンすべきではありません。who
の出力を確認してください。また、特別な状況では LTSP シンクライアントと連携する LDM (LTSP Display Manager) の ssh
接続コマンドを確認します。
電源ブレーカーが落ちないように、全てクライアントを同時に起動しないようにしてください。
クライアントを起動させる方法は 2 種類あります。1つ目は BIOS
の機能を利用し、ハードウェアクロックが正常に動作していることです。マザーボードとそのバージョンの BIOS が
nvram-wakeup
に対応していることが必要です。もう一方ではクライアントが
Wake-on-Lan に対応していることと、起動させる必要のある全クライアントについてサーバーが知っていることが必要です。
夜間に電源を落としておきたいクライアントで
/etc/shutdown-at-night/shutdown-at-night
を作成するか、ホスト名 (クライアントでの「uname -n
」の出力)
をネットグループ「shutdown-at-night-hosts」に追加します。GOsa²
ウェブツールを利用して LDAP のネットグループにホストを追加できます。クライアント側の BIOS で Wake-on-Lan
の設定を行う必要があるかもしれません。また、クライアントの電源が落とされている場合でも Wake-on-Lan
サーバーのとクライアントの間で利用されているスイッチやルーターが WOL
パケットをクライアントに渡すということも重要です。スイッチによっては、スイッチ上の ARP
テーブルにないクライアントへパケットを渡せない場合があり、その場合は WOL パケットがブロックされてしまいます。
サーバーで Wake-on-LAN を有効化するには、
/etc/shutdown-at-night/clients
にクライアントを追加します。クライアントごとに 1 行ずつ、IP アドレス、空白、MAC アドレス (イーサネットアドレス)
の順で記載します。クライアント一覧をその場で生成する
/etc/shutdown-at-night/clients-generator
スクリプトを作成する方法もあります。
sitesummary と併せて使う場合の
/etc/shutdown-at-night/clients-generator
の例です:
#!/bin/sh PATH=/usr/sbin:$PATH export PATH sitesummary-nodes -w
クライアントでネットグループを使って shutdown-at-night
を有効化している場合の代替として、ng-utils
パッケージのネットグループツールを利用するこのスクリプトがあります:
#!/bin/sh PATH=/usr/sbin:$PATH export PATH netgroup -h shutdown-at-night-hosts
インターネットからファイアウォールの先のマシンにアクセスさせる場合、パッケージ
autossh
のインストールを検討してください。これを利用し、自分のアクセスできるインターネット上のマシンへの SSH トンネルを用意できます。そのマシンから SSH
トンネルを経由してファイアウォールの先のサーバにアクセスできます。
デフォルトのインストールでは、サービスはすべて「主サーバー (tjener) 」で実行されます。別のマシンへの一部サービスの移行を単純にするため、「最小」のインストール用プロファイルが利用できるようになっています。このプロファイルでインストールすると、Debian Edu ネットワークの一部ではあるものの、サービスを何も実行していないマシンが作れます。
一部のサービスでは、専用マシンを用意するのに必要となる手順があります。
debian-edu-expert ブートオプションを使って「最小」プロファイルをインストールします
サービスを行うパッケージをインストールします。
サービスを設定します。
主サーバーで行っている当該サービスを停止します。
主サーバでー (LDAP/GOsa² 経由で) DNSを更新します。
FIXME: The HowTos from http://wiki.debian.org/DebianEdu/HowTo/ are either user- or developer-specific. Let's move the user-specific HowTos over here (and delete them over there)! (But first ask the authors (see the history of those pages to find them) if they are fine with moving the howto and putting it under the GPL.)
この章では高度な管理タスクについて説明します。
この例では各グループに共通のホームディレクトリ (home0/2014, home0/2015, 等) を持つ年次グループ内にユーザーを作成したい、また作成するユーザーは CSV によりインポートしたいものとします。
(主サーバーの root で)
必要な年次グループのディレクトリを作成します。
mkdir /skole/tjener/home0/2014
(Gosa の「最初のユーザー」として)
部門 (Department)
メインメニュー: 「Directory structure」に移動し、「Students」部門をクリックします。「Base」欄には「/Students」が表示されているはずです。「Actions」ドロップボックスから「Create」「Department」を選択します。名前 (2014) と説明 (2014年卒業の生徒) の値を埋め、「Base」欄はそのまま (「/Students」のはずです) にします。「Ok」をクリックして保存します。これで新しい部門 (2014) が「/Students」の下に表示されるようになったはずです。それをクリックします。
グループ
メインメニュー「Actions/Create/Group」から「Groups」を選択します。グループ名を入力して (「Base」はそのまま、「/Students/2014」になっているはずです) 「Samba group」の左側にあるチェックボックスをクリックします。「Ok」をクリックして保存します。
テンプレート
「users」をメインメニューで選択し、Base
欄を「Students」に変更します。新しい「NewStudent
」エントリーが表示されるので、クリックしてください。これは「students」テンプレートで、実際のユーザーではありません。(CSV
ファイルでのインポートができるにように)、こういったテンプレートを作る必要があります。「Generic」「POSIX」{Samba」タブに表示される項目は、新しいテンプレートを作るときのためにスクリーンショットを撮っておくべきです。
次に Base 項目を「/Students/2014」にします。「Create/Template」を選んで、「Generic」タブの項目からはじめ、「POSIX」そして「Samba」の順に入力していきます(「2014」グループを「Group Membersip」でも作ります )。最後にPOSIXアカウントとSambaアカウントの作成をします。
ユーザーのインポート
CSV をインポートする際に新しいテンプレートを選択します。少数のユーザーを使ってテストしておくことを勧めます。
このスクリプトでは管理者が各ユーザーのホームディレクトリ内にディレクトリを作成してアクセス権限と所有権をセットできます。
group=teachers と permissions=2770 を指定する以下の例では、ユーザーはファイルを「assignment」ディレクトリに保存することでその課題を提出でき、教員側はそのディレクトリに書き込みアクセス権限が与えられているためコメントを加えることができます。
#!/bin/bash home_path="/skole/tjener/home0" shared_folder="assignments" permissions="2770" created_dir=0 for home in $(ls $home_path); do if [ ! -d "$home_path/$home/$shared_folder" ]; then mkdir $home_path/$home/$shared_folder chmod $permissions $home_path/$home/$shared_folder #set the right owner and group #"username" = "group name" = "folder name" user=$home group=teachers chown $user:$group $home_path/$home/$shared_folder ((created_dir+=1)) else echo -e "the folder $home_path/$home/$shared_folder already exists.\n" fi done echo "$created_dir folders have been created"
ユーザーが (ディスクレス) ワークステーションに USB メモリや CD、DVD を差し込むと、他の通常のインストールと同じようにウィンドウが出てきて、どうするのかの質問がでます。
ユーザーがシンクライアントに USB メモリや CD、DVD を差し込むと、通知ウィンドウは数秒間表示されるだけです。ただしメディアは自動的に /media/$user にマウントされてアクセスできる状態になります。これは多くの経験の浅いユーザーにとってはわかりにくいので、ご注意ください。
デスクトップ環境として KDE「Plasma」(または KDE「Plasma」と併せてインストールしていれば LDXE)
を利用している場合、デフォルトのファイルマネージャー Dolphin を表示させるようにできます。そのように設定するにはターミナルサーバで単に
/usr/share/debian-edu-config/ltspfs-mounter-kde
enable
を実行します (GNOME
を利用している場合はデバイスのアイコンがデスクトップに置かれ、簡単にアクセスできるようになっています)。
さらに、以下のスクリプトを使って全ユーザーのホームディレクトリにシンボリックリンク「media」を作成し、USB メモリや CD、DVD 等シンクライアントに差し込んだメディアに簡単にアクセスできるようにできます。接続したメディアのファイルをユーザーが直接編集したいような場合に便利かもしれません。
#!/bin/bash home_path="/skole/tjener/home0" shared_folder="media" permissions="775" created_dir=0; for home in $(ls $home_path); do if [ ! -d "$home_path/$home/$shared_folder" ]; then ln -s /media/$home $home_path/$home/$shared_folder ((created_dir+=1)) else echo -e "the folder $home_path/$home/$shared_folder already exists.\n" fi done echo "$created_dir folders has been created"
以下の手順でユーザーのホームディレクトリや他のデータを置ける、専用のストレージサーバーを設定できます。
新しい種類の サーバー
を追加には、このマニュアルの さあ始めよう
の章で説明しているように GOsa² を使います。
この例では「nas-server.intern」をサーバー名としています。「nas-server.intern」の設定が出来たら、新しいストレージサーバーを指す NFS エクスポートが適切なサブネットやマシンにエクスポートされているか確認します:
root@tjener:~# showmount -e nas-server Export list for nas-server: /storage 10.0.0.0/8 root@tjener:~#
この例ではバックボーンネットワークの全てが /storage エクスポートへのアクセスを許されています。(これは tjener:/etc/exports ファイルで行うのと同様にネットグループメンバー権や IP アドレスで制限することで NFS へのアクセスを限定できます。)
「nas-server.intern」についての自動マウント情報を LDAP に追加し、全クライアントからリクエストにより新しいエクスポートを自動的にマウントできるようにします。
これは GOsa² では自動マウント用モジュールが欠けているためできません。代わりに ldapvi を利用し、エディタを使って必要な LDAP 項目を追加します。
ldapvi --ldap-conf -ZD '(cn=admin)' -b
ou=automount,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no
エディタが起動したら、ファイルの末尾に以下の LDAP 項目を追加します。 (最後の LDAP 項目の「/&」は全ての「nas-server.intern」エクスポートに合うワイルドカードで、これにより LDAP 中の個々のマウントポイントを列挙する必要がなくなります。)
add cn=nas-server,ou=auto.skole,ou=automount,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no objectClass: automount cn: nas-server automountInformation: -fstype=autofs --timeout=60 ldap:ou=auto.nas-server,ou=automount,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no add ou=auto.nas-server,ou=automount,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no objectClass: top objectClass: automountMap ou: auto.nas-server add cn=/,ou=auto.nas-server,ou=automount,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no objectClass: automount cn: / automountInformation: -fstype=nfs,tcp,rsize=32768,wsize=32768,rw,intr,hard,nodev,nosuid,noatime nas-server.intern:/&
tjener.intern はマウントのループを避けるため自動マウントを利用しないので、tjener.intern:/etc/fstab に関連する項目を追加します:
mkdir
を使ってマウントするディレクトリを作成し、「/etc/fstab」を適切に編集して mount
-a
を実行して新しいリソースをマウントします。
ディスクレスワークステーションを使っている場合はアクセスを有効化します。NFS と automount に代えて sshfs を使うようになったためこれは特別な状況です:
同様に LTSP ディスクレスクライアントの root にマウントポイントのディレクトリ (デフォルトでは
/opt/ltsp/i386/
) も作成します。
/opt/ltsp/i386/etc/lts.conf
に、例えば
"LOCAL_APPS_EXTRAMOUNTS=/storage"といった行を追加します。
そしてそれぞれのユーザーのホームディレクトリに、'ln -s /storage Storage' などでシンボリックリンクを作成すると、ユーザーにとって便利でしょう。
これでユーザーは任意のワークステーションや LTSP シンクライアント、LTSP サーバから任意のアプリケーションで「/tjener/nas-server/storage/」ディレクトリ、LTSP ディスクレスクライアントの場合は「~/Storage」に行くだけで「nas-server.intern」にあるファイルに直接アクセスできるはずです。
SSH のログインを制限する方法は複数ありますが、一部を提示します。
LTSP クライアントを使っていない場合の簡単な方法は新しいグループ (例えば
sshusers
) を作成してそのマシンの /etc/ssh/sshd_config
ファイルに1行追記します。sshusers
グループのメンバーだけが任意のマシンからの
SSH 接続を許可されます。
GOsa で管理する方法はかなり簡単です:
Base レベル (既に gosa-admins
等、他のシステム管理関連のグループがあるはずです) にグループ sshusers
を作成します。
新しいグループ sshusers
にユーザーを追加します。
/etc/ssh/sshd_config に AllowGroups sshusers
を追加します。
service ssh restart
を実行します。
デフォルトで用意した LTSP クライアントは LTSP サーバーへの接続に SSH を使います。そのため PAM を利用した別の方法が必要となります。
LTSP サーバの /etc/pam.d/sshd ファイルで pam_access.so を有効化します。
(例では) ユーザー alice、jane、bob、john はどこからでも、他のユーザーはすべて内部ネットワークからの接続だけを許すように /etc/security/access.conf を設定します:
+ : alice jane bob john : ALL + : ALL : 10.0.0.0/8 192.168.0.0/24 192.168.1.0/24 - : ALL : ALL #
特定の LTSP サーバーしか使わない場合は 10.0.0.0/8 ネットワークを外して内部 ssh ログインアクセスを無効化することもできます。注意: 誰かが特定の LTSP クライアントネットワークにコンピュータを接続すると LTSP サーバーへの SSH アクセスを獲得できるということになります。
多国語対応するには、次の手順を行ってください:
dpkg-reconfigure locales
を root
で実行し、必要な言語を選びます (UTF-8 のものにしてください).
以下のコマンドをルートで実行して必要なパッケージをインストールします:
apt update /usr/share/debian-edu-config/tools/install-task-pkgs /usr/share/debian-edu-config/tools/improve-desktop-l10n
ユーザーは LightDM ディスプレイマネージャーでログインする前に利用する言語を選択できるようになっています。Xfce、LXDE、LXQt
も同様です。GNOME と KDE に関しては、それぞれ「地域と言語」の設定と言語設定のツールがあるので、それらを利用してください。MATE
では「Arctica greeter」が LightDM の言語設定を阻害してしまうので、apt purge
arctica-greeter
で標準の LightDM に設定してください。
LTSP ディスクレスクライアントを使う場合は、上述の手順に加えて LTSP chroot 環境も設定する必要があります。LDM は全てのデスクトップ環境をサポートしています。まず「Preferences」を使って言語を選び、ログインしてください。
ほとんどの商用 DVD の再生に libdvdcss が必要です。法的な理由からこれは Debian (Edu)
には収録されていません。これの利用を法的に許されている場合は libdvd-pkg
Debian パッケージを利用できます。/etc/apt/sources.list
で
contrib
が有効になっていることを確認してください。
apt update apt install libdvd-pkg
debconf の質問に答え、dpkg-reconfigure libdvd-pkg
を実行します。
Debian Edu Buster からの標準: LTSP クライアントと LTSP サーバーは、同一のアーキテクチャーであることになりました (最近の
64 ビット PC "amd64" か、古い 32 ビット時代の PC "i386" のどちらか一方のみです)。
この章でのコマンドすべてで、アーキテクチャーを("amd64" か "i386" のいずれかに) 正しく設定することに注意してください。
シンクライアントとディスクレスワークステーションの両方を表す総称が LTSP クライアントです。LTSP は Linux ターミナルサーバプロジェクト (Linux Terminal Server Project) を短縮した名前です。
シンクライアント
シンクライアントを利用すれば、普通の PC を LTSP サーバー上であらゆるソフトウェアが動作する(X-)端末にできます。この場合マシンは各々のハードドライブを利用せず、PXE 経由で起動します。
ディスクレスワークステーション
ディスクレスワークステーションはソフトウェアを全てローカルで実行します。クライアントマシンはローカルハードドライブを利用せず、LTSP サーバから直接ブートします。ソフトウェアは LTSP サーバ (LTSP chroot 環境内) で保守管理され、ディスクレスワークステーションで実行されます。ホームディレクトリやシステム設定もサーバに保管されます。ディスクレスワークステーションは少々古くなった (しかし高性能な) ハードウェアをシンクライアント並に低い保守コストで再利用する素晴らしい方法です。
LTSP ではディスクレスワークステーションの DRAM 容量のデフォルトの最小限度を 320 MiB と決めています。DRAM
容量がこれに満たない場合、そのマシンはシンクライアントとしてブートします。関連する LTSP パラメータは
FAT_RAM_THRESHOLD
でそのデフォルト値は 300 です。そのため
(例えば) DRAM が 1 GiB 以上ある場合にのみそのクライアントをディスクレスワークステーションとしてブートさせるには
FAT_RAM_THRESHOLD=1000
を lts.conf に追加 (または
LDAP でそのように設定) します。ワークステーションとは異なり、ディスクレスワークステーションは LTSP サーバーへのログインや接続に LDM
を利用するため、GOsa² でマシンを追加する必要はありません。
LTSP クライアントのファームウェア
クライアントのネットワークカードがフリーでないファームウェアを必要とする場合は LTSP クライアントのブートは失敗します。マシンのネットワークブートに関わる問題の解決に PXE インストールを利用できます。XXX.bin ファイルが欠けていると Debian インストーラが訴えていれば、LTSP クライアントが利用する initrd にフリーでないファームウェアを追加しないといけないということになります。
この場合は LTSP サーバで以下のコマンドを実行します。
# まずファームウェアパッケージについての情報を集めます。 apt-get update && apt-cache search ^firmware- # ネットワークインターフェイス用にどのパッケージをインストールする必要があるのか判断します。 # 大抵は firmware-linux-nonfree になります。 # amd64 アーキテクチャの LTSP chroot で有効にする必要があります。 ltsp-chroot -a amd64 apt-get update ltsp-chroot -d -a amd64 apt-get -y -q install <パッケージ名> # 新しい initrd をサーバーの tftpboot ディレクトリにコピーします。 ltsp-update-kernels ltsp-update-image
手軽な別の方法 -- 利用可能なファームウェアを全てインストールして tftpboot ディレクトリを更新します:
/usr/share/debian-edu-config/tools/ltsp-addfirmware
各 LTSP サーバーにはイーサネットインターフェイスが 2 つあります。1つ目は中心側の 10.0.0.0/8 サブネット (主サーバーとつながっているネットワーク) で、もう 1 つは別のローカルの 192.168.0.0/24 サブネット (各 LTSP サーバーごとに分離されているサブネット) を構成します。
中心側のサブネットでは完全な PXE メニューを提供します。各 LTSP サーバごとに分離されているサブネットでは、ディスクレスワークステーションと LTSP クライアントだけが選択できるようになっています。
中心側サブネット 10.0.0.0/8 でデフォルトの PXE メニューを使うと、マシンはディスクレスワークステーションまたはシンクライアントとして起動できます。分離されているサブネット 192.168.0.0/24 にあるクライアントマシンは DRAM 容量が十分にあればデフォルトでディスクレスワークステーションとして起動します。ある LTSP のクライアント側サブネットにあるクライアントマシンを全てシンクライアントとして起動させるには以下を実行します。
(1) 「/opt/ltsp/amd64/etc/ltsp/update-kernels.conf」を次のように編集します。 CMDLINE_LINUX_DEFAULT="init=/sbin/init-ltsp quiet" の行を CMDLINE_LINUX_DEFAULT="init=/sbin/init-ltsp LTSP_FATCLIENT=False quiet" に置き換えます。 (2)「ltsp-chroot -a amd64 /usr/share/ltsp/update-kernels」を実行します (3)「ltsp-update-kernels」を実行します (4)「ltsp-update-image」を実行します
PXE の設定は debian-edu-pxeinstall
スクリプトで生成されます。設定の一部は
/etc/debian-edu/pxeinstall.conf
を編集すれば別の内容に変更できます。
PXE インストールの選択肢はデフォルトで、マシンを PXE ブートできる誰でも使えるようになっています。PXE
インストールの選択肢をパスワード保護するには、以下のような内容のファイル
/var/lib/tftpboot/menupassword.cfg
を作成します:
MENU PASSWD $4$NDk0OTUzNTQ1NTQ5$7d6KvAlVCJKRKcijtVSPfveuWPM$
パスワードのハッシュは当該パスワードの MD5 ハッシュに置き換えてください。
PXE インストールでは言語やキーボードレイアウト、ミラーの設定を主サーバーインストール時の設定から引き継ぎ、他 (プロファイル、popcon
への参加、パーティション、root パスワード) はインストール時に質問します。インストール時の質問を避けるには、ファイル
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
を編集して、debconf 値の自動設定を提供します。利用可能な一部の debconf
値の例は、/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
のコメントに書かれています。変更は debian-edu-pxeinstall
を使って PXE
インストール環境を再作成した時点で失われます。debian-edu-pxeinstall
での再作成時に debconf 値を
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat
に付加するには、追加の debconf 値を指定したファイル
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat.local
を追加します。
PXE インストールの変更についての詳しい情報は インストール の章にあります。
独自リポジトリを追加するには以下のような行を
/etc/debian-edu/www/debian-edu-install.dat.local
に追加します:
# skole プロジェクトのローカルリポジトリを追加 d-i apt-setup/local1/repository string http://example.org/debian stable main contrib non-free d-i apt-setup/local1/comment string Example Software Repository d-i apt-setup/local1/source boolean true d-i apt-setup/local1/key string http://example.org/key.asc
それから /usr/sbin/debian-edu-pxeinstall
を一度実行します。
PXE メニューにより、LTSP
クライアントのネットワークブートやインストーラその他の代替手段をブートできます。クライアントに合うディレクトリに他のファイルがなければファイル
/var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg/default
がデフォルトで利用され、何も手を加えない状態で
/var/lib/tftpboot/debian-edu/default-menu.cfg
へのリンクがセットされています。
全クライアントで完全なPXEメニューを提示せずディスクレスワークステーションとしてブートさせるにはシンボリックリンクを変更します:
ln -s /var/lib/tftpboot/debian-edu/default-diskless.cfg /var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg/default
全クライアントでシンクライアントとしてブートさせるにはシンボリックリンクをこのように変更します:
ln -s /var/lib/tftpboot/debian-edu/default-thin.cfg /var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg/default
http://syslinux.zytor.com/wiki/index.php/PXELINUX にある PXELINUX 文書も参照してください。
性能とセキュリティを考慮して、LTSP サーバーとしては働かない、独立した主サーバーを用意します。
ltspserver00 で中心ネットワーク (10.0.0.0/8) のディスクレスワークステーションを担当させ、主サーバーを複合サーバーにしない場合は以下の手順を追います:
ltspserver00 の /var/lib/tftpboot
から
ltsp
ディレクトリを主サーバーの同一ディレクトリにコピーします。
/var/lib/tftpboot/debian-edu/default-diskless.cfg
を主サーバーの同一ディレクトリにコピーします。
ltspserver00 のIPアドレスを使うように
/var/lib/tftpboot/debian-edu/default-diskless.cfg
を編集します。以下の例では ltspserver00 の中心側ネットワークのIPアドレスに 10.0.2.10 を使っています:
DEFAULT ltsp/amd64/vmlinuz initrd=ltsp/amd64/initrd.img nfsroot=10.0.2.10:/opt/ltsp/amd64 init=/sbin/init-ltsp boot=nfs ro quiet ipappend 2
主サーバーの /var/lib/tftpboot/pxelinux.cfg
のシンボリックリンクが
/var/lib/tftpboot/debian-edu/default-diskless.cfg
を指すようにします。
ldapvi
を使って「next server tjener」を検索し、tjener
を ltspserver00 に置き換える方法もあります。
「LTSP サーバー」のプロファイルを使ってインストールしたマシンでは、デフォルトの LTSP クライアントネットワークは 192.168.0.0/24
になっています。LTSP クライアントを多数抱えている、あるいは異なる LTSP サーバーで i386 と amd64 の chroot
環境を両方とも提供する場合、もう 1 つの設定済みネットワーク 192.168.1.0/24 を同様に使うこともできます。ファイル
/etc/network/interfaces
を編集して eth1
設定を適切に調整します。DNS や DHCP の設定を調べるには ldapvi
その他任意の LDAP エディタを利用できます。
LTPS サーバーと chroot 環境が 64 ビット PC の場合でも、古い 32 ビットシステムを利用する方法はあります。/opt に最低で 20 GiB の追加空き容量が必要になります。
ltsp-update-image --arch i386
を実行して NBD
イメージを再生成します。
ldapvi -ZD '(cn=admin)'
を使って
amd64
を
i386
に書き換えます(dhcp statements in LDAP for
one dedicated network).
service isc-dhcp-server restart
を実行します。
service nbd-server restart
を実行して新しいNBD
ファイルを生成します。
debian-edu-config パッケージには 10.0.0.0/8
から別のネットワークへの変更を支援するツールが付属しています。/usr/share/debian-edu-config/tools/subnet-change
をご覧になってください。これは主サーバーインストール直後に使うもので、サブネット変更目的に更新する必要がある LDAP やその他のファイルを調整します。
既に Debian Edu により他のどこかで利用されているサブネットへの変更はうまくいかないことに注意してください。192.168.0.0/24 と
192.168.1.0/24 は既に LTSP
クライアントネットワーク用に用意されています。この範囲のネットワークに変更した場合は、設定ファイルを手作業で編集して重なった項目を削除する必要があります。
DNS のドメイン名は、簡単には変更できません。ドメイン名の変更には LDAP 構造と主サーバーのファイルシステムにある複数のファイルを変更する必要があります。主サーバーのホスト名と DNS 名 (tjener.intern) を簡単に変更する方法もありません。それには LDAP と主サーバーのファイルに加えて、クライアントファイルシステムにも変更が必要となります。どちらの場合も、Kerberos の設定も変更する必要があります。
特定の LTSP クライアントの特定の機能を設定するには、 LDAP に設定を追加するかファイル
/opt/ltsp/amd64/etc/lts.conf
を編集します。lts.conf を変更するたびに ltsp-update-image
を実行しないといけないことに注意してください。lts.conf を /var/lib/tftpboot/ltsp/amd64/
ディレクトリにコピーしていれば、イメージの更新は必要ありません。
設定を失う (あるいはやり直す) ことなく LTSP サーバーの追加や置き換えが可能なため、LDAP によるクライアント設定を勧めます (つまり
lts.conf
を直接編集しないということになりますが、LTSP
設定用ウェブフォームは現在 GOsa² では利用できないため、普通の LDAP ブラウザや
ldapvi
を使って行う必要があります)。
LDAP のデフォルト値は
cn=ltspConfigDefault,ou=ltsp,dc=skole,dc=skolelinux,dc=no
の ltspConfig
属性を使って定義されています。LDAP
にホスト特有の項目を追加することもできます。
利用可能な設定オプションは man lts.conf
を実行してご確認ください
(LTSP の詳細情報については
/usr/share/doc/ltsp/LTSPManual.html
をご覧になってください)。
デフォルト値は [default]
ブロックで定義されています。ある1つのクライアントを設定するには
[192.168.0.10]
のように条件に MAC アドレスか IP
アドレスを指定します。
例: シンクライアント ltsp010 の画面解像度を 1280x1024 に設定する場合:
[192.168.0.10] X_MODE_0 = 1280x1024 X_HORZSYNC = "60-70" X_VERTREFRESH = "59-62"
のような内容をデフォルト設定のどこかに記述します。
ある LTSP クライアントで特定の X サーバの利用を強制するには XSERVER
変数をセットします。例えば:
[192.168.0.11] XSERVER = nvidia
シンクライアントで画面が真っ黒になってしまう場合、同時発色数を変えると改善するかもしれません。設定例:
[192.168.0.12] X_COLOR_DEPTH=16
変更の内容や対象によってはクライアントの再起動が必要かもしれません。
lts.conf
で IP アドレスを使って設定するには、DHCP
サーバにクライアントの MAC アドレスを追加する必要があります。そうしない場合は
lts.conf
ファイルでクライアントの MAC アドレスを直接指示してください。
LTSP サーバに LXDE がインストールされていることを確認してください。それから「lts.conf」の
[default]
に以下の行を追加します:
LDM_SESSION=LXDE LDM_FORCE_SESSION=true
このツールで、デスクトップ環境(とお好みのプログラム)を事前にロードできます。ディスクレスクライアントでのみ有用です。設定方法は学校毎に異なることになりますし、技術的なハードルもあります。
詳細については、次のコマンドでご確認ください: ltsp-chroot cat
/usr/share/doc/desktop-autoloader/README.Debian
最低限 2 つのファイルを編集する必要がありますが、利用できる <エディター> の選択肢は「vi」「nano」「mcedit」になります。
ltsp-chroot <エディター>
/etc/cron.d/desktop-autoloader
を実行
ltsp-chroot <エディター>
/etc/default/desktop-autoloader
を実行
設定が終わったら、 NBD イメージをltsp-update-image
実行して更新し、テストしてください。
負荷分散のために、クライアントが複数の LTSP サーバーの中の一つに接続するよう設定することもできます。 LDM
の接続先サーバ一覧を出力するスクリプト
/opt/ltsp/amd64/usr/share/ltsp/get_hosts
を利用して、更に各 LTSP chroot 環境に各 LTSP サーバーのSSHホスト鍵を導入する必要があります。
まず、負荷分散用サーバーにする LTSP サーバを 1 台選ばないといけません。クライアントは全てこのサーバーから PXE ブートし、Skolelinux イメージを読み込みます。イメージを読み込むと LDM が「get_hosts」スクリプトを使って接続先サーバを選択します。その方法については後から決められます。
負荷分散用サーバーは DHCP 経由で「next-server」としてクライアントに通知しないといけません。DHCP の設定は LDAP
に置かれているため、変更も LDAP で行わないといけません。ldapvi --ldap-conf -ZD
'(cn=admin)'
を使って LDAP の適切な項目を編集します (プロンプトで主サーバーの root
パスワードを入力します。VISUAL がセットされていない場合のデフォルトのエディタは nano
です)。dhcpStatements: next-server tjener
のような行を検索します。負荷分散用に選択したサーバーの IP アドレスかホスト名を next-server にセットします。ホスト名を使う場合は DNS
機能も必要です。DHCP サービスの再起動も忘れずに行ってください。
この段階で 192.168.0.0 のネットワークから 10.0.0.0 のネットワークにクライアントを移動しないといけません。LTSP サーバの 2 つ目のネットワークカードが接続しているネットワークでに代えてバックボーンのネットワークに接続します。これは負荷分散のためには LDM が選択したサーバにクライアントが直接アクセスする必要があるためです。クライアントを 192.168.0.0 のネットワークに置いたままだと、そのクライアントの通信は選択した LDM サーバに届く前にそのサーバを経由することになります。
LDM が接続するサーバの一覧を出力する「get_hosts」スクリプトを作らないといけません。パラメータ LDM_SERVER はこのスクリプトより優先されるため、「get_hosts」スクリプトを使う場合はこのパラメータが定義されていてはいけません。「get_hosts」スクリプトは各サーバーのIPアドレスやホスト名を順不同で標準出力に書き出します。
「/opt/ltsp/amd64/etc/lts.conf」を編集して次のような項目を追加:
MY_SERVER_LIST = "xxxx xxxx xxxx"
「xxxx」はサーバーの IP アドレスやホスト名の一覧を「スペース」で区切ったものに置き換えてください。その後、負荷分散用サーバーの
/opt/ltsp/amd64/usr/lib/ltsp/get_hosts
スクリプトとして、以下のものを配置します。
#!/bin/bash # Randomise the server list contained in MY_SERVER_LIST parameter TMP_LIST="" SHUFFLED_LIST="" for i in $MY_SERVER_LIST; do rank=$RANDOM let "rank %= 100" TMP_LIST="$TMP_LIST\n${rank}_$i" done TMP_LIST=$(echo -e $TMP_LIST | sort) for i in $TMP_LIST; do SHUFFLED_LIST="$SHUFFLED_LIST $(echo $i | cut -d_ -f2)" done echo $SHUFFLED_LIST
「get_hosts」スクリプトができあがり、今度は LTSP chroot 環境の SSH ホスト鍵を作成します。負荷分散用に利用する全 LTSP
サーバーの
/opt/ltsp/amd64/etc/ssh/ssh_known_hosts
の内容を収録するファイルをまず作成します。そのファイルを負荷分散用の全サーバーの
/etc/ltsp/ssh_known_hosts.extra
として保存します。この最後の段階は非常に重要です。ltsp-update-sshkeys
がサーバーのブート時に毎回実行される際、/etc/ltsp/ssh_known_hosts.extra
が存在すれば取り込まれるためです。
新しいホストファイルを
/opt/ltsp/amd64/etc/ssh/ssh_known_hosts
に保存した場合は、サーバーが再起動した時点で消去されてしいます。
この方法には明らかな弱点がいくつかあります。クライアントは全てイメージを同一のサーバーから取得するため、多数のクライアントが同時に起動するとそのサーバーは高負荷になります。それにクライアントはそのサーバーが常に利用できるということを要求されます。このサーバーが利用できない場合、起動や LDM サーバーの取得ができなくなります。そのため、この方法は 1 つのサーバーに非常に大きく依存するもので、あまり良い方法ではありません。
クライアントはこれで負荷分散するはずです!
LTSP シンクライアントはネットワークオーディオを利用してサーバーからクライアントにオーディオを配信します。
LTSP ディスクレスワークステーションは音声をローカルで扱います。
LTSP クライアントマシンにプリンターを接続します (USB とパラレルポートをサポートしています)。
そのマシンでプリンターを使うように lts.conf を設定します。デフォルトファイルは
/opt/ltsp/amd64/etc/lts.conf
にあります。詳細は LTSP
マニュアル
/usr/share/doc/ltsp/LTSPManual.html#printer
参照してください。
主サーバーのウェブインターフェイス https://www:631
からプリンターを設定します。ネットワークプリンターの (ブランドや型を問わず) AppSocket/HP
JetDirect
を選択して接続URIに socket://<LTSP
クライアントのIPアドレス>:9100
をセットします。
スピード向上目的やテスト環境用に、LTSP chroot NFS 環境も利用できます。
# NBD から NFS への変更方法 sed -i 's/default ltsp-NBD/default ltsp-NFS' /opt/ltsp/$(dpkg --print-architecture)/boot/pxelinux.cfg/ltsp sed -i 's/ontimeout ltsp-NBD/ontimeout ltsp-NFS/' /opt/ltsp/$(dpkg --print-architecture)/boot/pxelinux.cfg/ltsp ltsp-update-kernels
# NFS から NBD への変更方法: ltsp-update-image sed -i 's/default ltsp-NFS/default ltsp-NBD' /opt/ltsp/$(dpkg --print-architecture)/boot/pxelinux.cfg/ltsp sed -i 's/ontimeout ltsp-NFS/ontimeout ltsp-NBD/' /opt/ltsp/$(dpkg --print-architecture)/boot/pxelinux.cfg/ltsp ltsp-update-kernels
新しいパッケージで LTSP 環境を頻繁にアップグレードし、セキュリティ修正や改善を確実に利用できるようにするのがよいでしょう。アップグレードには各 LTSP サーバーで以下のコマンド root で実行します:
ltsp-chroot -a amd64 # これは "chroot /opt/ltsp/amd64" などを実行します。各種デーモンの起動も防ぎます。 apt update apt upgrade apt full-upgrade exit ltsp-update-image
Skolelinux
ではクライアントネットワークにセキュリティ機能を複数追加し、認めていないスーパーユーザーアクセスやパスワードの盗聴、その他ローカルネットワークで利用される工作を回避するようにしています。こういったセキュリティ対策の
1 つに SSH を使用した安全なログインがあり、LDM のデフォルトで利用するようになっています。そのためにプロセッサが 160MHz、DRAM容量が
32 MiB に満たないような、15 年以上前のクライアントマシンでは処理が遅くなるでしょう。おすすめはしませんが、当該サーバーの
/opt/ltsp/amd64/etc/lts.conf
ファイルに設定を追加することで SSH を使わないようにもできます:
LDM_DIRECTX=True
警告: 上記では最初のログインは保護されますが、その後は全て暗号化されない状態で
X の通信が行われます。パスワードも (最初だけ例外ですが) 他の全てと同様に平文のままネットワークを流れます。
注意: こういった 15 年落ちのシンクライアントでは pixmap キャッシュの問題のため LibreOffice や Firefox の新しいバージョンの実行は困難かもしれません。利用するシンクライアントを DRAM 容量が最低でも 128 MiB 搭載されているものにするかハードウェアのアップグレードを検討するといいかもしれません。そうするとディスクレスワークステーションとしても利用できるという利点があります。
Windows クライアント向けには Windows ドメイン「SKOLELINUX」に参加できるようになっています。主サーバーには Samba サービスがインストールされているので、Windows クライアントはプロファイルやユーザーデータを保管できます。ログイン時のユーザー認証も行います。
Windows クライアントによるドメインへの参加には Debian Edu Buster Samba
Howto で説明している手順で操作する必要があります。
Windows はドメインユーザーのプロファイルを Windows へのログインやログアウトの度に同期します。プロファイルに保管されているデータの量によっては時間を要します。時間短縮したい場合は、ブラウザのローカルキャッシュなどを無効化 (主サーバーにインストールした Squid プロキシキャッシュが代わりに使えます) して、ファイルを 「マイ ドキュメント」や「ドキュメント」ではなく H: ボリュームに保存します。
「LTSPサーバー」プロファイルや複合サーバープロファイルは、xrdp と x2goserver パッケージもインストールします。
Xrdp パッケージは RDP (Remote Desktop Protocol) を利用して、リモートクライアントにグラフィカルなログイン画面を提供します。Microsoft Windows のユーザーは追加ソフトウェアをインストールすることなく xrdp の動作している LTSP サーバーに接続できます。 Windows マシンから Remote Desktop Connection を起動して接続するだけです。
さらに、xrdp は VNC サーバやその他の RDP サーバに接続できます。
素の Xrdp には音声サポートがありません。必要なモジュールをコンパイルする場合は、次のスクリプトを使ってください。
#!/bin/bash # xrdp PulseAudio モジュールのコンパイル用スクリプトです。 # root か sudo グループのユーザーで実行する必要があります。 # /etc/apt/sources.list にdeb-src設定も必要です。 set -e if [[ $UID -ne 0 ]] ; then if ! groups | egrep -q sudo ; then echo "ERROR: You need to be root or a sudo group member." exit 1 fi fi if ! egrep -q ^deb-src /etc/apt/sources.list ; then echo "ERROR: Make sure /etc/apt/sources.list contains a deb-src line." exit 1 fi TMP=$(mktemp -d) PULSE_UPSTREAM_VERSION="$(dpkg-query -W -f='${source:Upstream-Version}' pulseaudio)" XRDP_UPSTREAM_VERSION="$(dpkg-query -W -f='${source:Upstream-Version}' xrdp)" sudo apt -q update # ソースとビルド依存パッケージの入手: sudo apt -q install dpkg-dev cd $TMP apt -q source pulseaudio xrdp sudo apt -q build-dep pulseaudio xrdp # pulseaudio で 'configure' を実行する: cd pulseaudio-$PULSE_UPSTREAM_VERSION/ ./configure # pulseaudio モジュールの Makefile の調整(絶対パスが必要です)と、 # pulseaudio モジュールのビルド。 cd $TMP/xrdp-$XRDP_UPSTREAM_VERSION/sesman/chansrv/pulse/ sed -i 's/^PULSE/#PULSE/' Makefile sed -i "/#PULSE_DIR/a \ PULSE_DIR = $TMP/pulseaudio-$PULSE_UPSTREAM_VERSION" Makefile make # モジュールを Pulseaudio モジュールディレクトリにコピーしてアクセス権を調整。 sudo cp *.so /usr/lib/pulse-$PULSE_UPSTREAM_VERSION/modules/ sudo chmod 644 /usr/lib/pulse-$PULSE_UPSTREAM_VERSION/modules/module-xrdp* # xrdpを再起動すれば、音声が有効化されます。 sudo service xrdp restart
X2Go は LTSP サーバーへの GUI デスクトップアクセスソフトです。回線容量の大小は問いません。接続元としては Linux が動作している PC、Windows、macOS が使えます。ただしクライアント側でソフトの追加が必要になりますので、X2Go wiki をご覧になってください。
注意点として、X2Go を利用する場合には、LTSP サーバーからkiller
パッケージを削除すべきです。Debianバグ報告サイトで890517 をご覧になってください。
freerdp-x11
はデフォルトでインストールされ、RDP と VNC
の機能を持っています。
RDP - Windows ターミナルサーバにアクセスする最も簡単な方法です。代替クライアントのパッケージには
rdesktop
があります。
VNC (Virtual Network Computer、仮想ネットワークコンピュータ) クライアントはリモートから Skolelinux
にアクセスする手段を提供します。代替クライアントのパッケージには xvncviewer
があります。
x2goclient
は X2Go システム用の GUI クライアントです
(デフォルトではインストールされません)。 既存のセッションへの接続と新しいセッションの接続に使えます。
Citrix ICA クライアント HowTo に Skolelinux から Windows ターミナルサーバーにアクセスするための記載があります。
この章を進める前に、Samba wikiで対応しているWindowsのバージョン、必要なレジストリ操作、その他の設定について、必ずご確認ください。
https://wiki.samba.org/index.php/Joining_a_Windows_Client_or_Server_to_a_Domain
https://wiki.samba.org/index.php/Required_Settings_for_Samba_NT4_Domains
Samba は NT4 形式のドメインコントローラーとして完全に使えるように開発されています。マシンをドメインに参加させた後は、そのマシンは GOsa² で完全に管理できるようになります。
この文書では読者への前提条件がいくつかあります。 まずDebian Edu の主サーバーやDebian Edu ワークステーションのインストール経験があること。 Debian Edu ワークステーションにログインして利用できるユーザーを既に作成した経験があること。 そして、手元に Windows XP/Vista/7 ワークステーションがあり、Windows マシンから Debian Edu の主サーバーへのアクセスをテストできることです。
Debian Edu 主サーバーのインストール後、Samba ホスト \\TJENER が Windows ネットワークコンピュータとして表示されるはずです。Debian Edu の Windows ドメインは SKOLELINUX です。Windows マシン (または smbclient を使っている Linux システム) で Windows/Samba ネットワーク環境の状態を確認してください。
スタート -> ファイル名を指定して実行
\\TJENER と入力して[Enter]を押します
そうすると Windows Explorer のウィンドウが出てきて \\TJENER のネットログオン共有と、印刷用に設定済みのプリンターがあれば Unix/Linux (CUPS キュー) 以下に表示されるはずです。
GOsa² 経由で設定した生徒や教員のユーザーアカウントは、 \\TJENER\HOMES か \\TJENER\<ユーザー名> での認証でき、自分のホームディレクトリにアクセスできます。(Windowsネットワークの意味での) SKOLELINUX ドメインに参加していない Windows マシンからでも可能です。
スタート -> ファイル名を指定して実行
\\TJENER\HOMES または \\TJENER\<ユーザー名> と入力して[Enter]を押します
出てきた認証ダイアログのウィンドウでログイン資格情報 (ユーザー名、パスワード) を入力します
そうすると Windows Explorer のウィンドウが出てきて Debian Edu のホームディレクトリにあるファイルやディレクトリが表示されるはずです。
デフォルトでは「ホーム」と「ネットログオン」共有だけがエクスポートされます。生徒と教員の詳細な例が Debian Edu の主サーバーの
/etc/samba/smb-debian-edu.conf
にあります。
主サーバーの Samba をドメインコントローラーとして利用するには、ネットワークの Windows ワークステーションを Debian Edu の主サーバーが提供する SKOLELINUX ドメインに参加させる必要があります。
まず SKOLELINUX\Administrator アカウントの有効化を最初に行います。このアカウントは日々の使用を対象とするものではありません。主な目的は SKOLELINUX ドメインに Windows マシンを追加することです。このアカウントを有効化するには主サーバーに「最初のユーザー」 (主サーバーのインストール時に作成したもの) でログインして、このコマンドを実行します:
$ sudo smbpasswd -e Administrator
SKOLELINUX\Administrator のパスワードは、主サーバーのインストール時にすでに設定されています。SKOLELINUX\Administrator の認証にはそのシステムの root アカウントを使ってください。
管理作業を終えたら必ず SKOLELINUX\Administrator アカウントを再び無効化してください:
$ sudo smbpasswd -d Administrator
Debian Edu ships では最初のログオン時に予め Windows ユーザープロファイルを設定するスクリプトをいくらか用意しています。SKOLELINUX ドメインに参加した Windows ワークステーションに初めてログオンしてときには、以下のタスクが実行されます:
そのユーザーの Firefox プロファイルを別の場所にコピーして Windows の Mozilla Firefox に登録します
Firefox のウェブプロキシとスタートページを設定します
IE のウェブプロキシとスタートページを設定します
MyHome アイコンをデスクトップに追加。ダブルクリックするとエクスプローラーで H: ドライブを開きます
他のタスクはログインごとに実行されます。詳細な情報については Debian Edu の主サーバーの
/etc/samba/netlogon
を参照してください。
この節で説明している Debian パッケージは全て (root で) apt install
<パッケージ>
を実行することでインストールできます。
stable/education-development は無数のプログラミングソフトをインストールするためのメタパッケージです。ディスク空き容量として 2 GiB は必要になることを前提としてください。詳細については (あるいは一部のパッケージのみをインストールしたい場合などは), Debian Edu Development packages をご覧ください。
警告:
貴校の所在地におけるコンピューターユーザーの活動を監視、制限することに関する法規を必ず確認してください。
生徒の監視に Epoptes や Veyon を使っている学校もあります。詳細は Epoptes Homepage と Veyon Homepage をご覧になってください。
Epoptes の機能を完全に使うには、次の手順が必要になります。
# 複合サーバー上 (と追加した各LTSPサーバー上で)実行: apt update apt install epoptes ltsp-chroot -m --arch amd64 apt update ltsp-chroot -m --arch amd64 apt install epoptes-client ltsp-chroot -m --arch amd64 apt install ssvnc ltsp-chroot -m --arch amd64 sed -i 's/test -f/#test -f/' /etc/init.d/epoptes-client ltsp-chroot -m --arch amd64 sed -i 's/grep -qs/#grep -qs/' /etc/init.d/epoptes-client # ディスク容量が問題になる場合は 'ltsp-update-image -n' を実行してください. ltsp-update-image
学校によっては Squidguard や Dansguardian を使ってインターネットへのアクセスを制限しています。
ユーザーパスワードの変更には GOsa² を使ってください。ブラウザを使って
https://www/gosa/
にアクセスします。
GOsa² を使ってパスワードを変更することで Kerberos (krbPrincipalKey)、LDAP (userPassword)、Samba (sambaNTPassword 及び sambaLMPassword) のパスワードの一貫性を確保できます。
PAM や GDM ログインプロンプトでのパスワード変更もできますが、その場合 Kerberos パスワードだけが更新され、Samba と GOsa² (LDAP) のパスワードは以前のままです。そのため、ログインプロンプトでパスワードを変更した場合は GOsa² での変更も必ず行うようにしてください。
ユーザーは学校内ネットワーク内では全員が電子メールの送受信ができます。セキュリティ確保のため TLS
で接続されます。そのためのデジタル証明証も提供されます。学内ネットワークの外へも電子メールを許可する場合は、管理者は
exim4
メールサーバーを適切な設定にする必要があります。その際はdpkg-reconfigure
exim4-config
の実行からまず行ってください。
Thunderbird を使いたいユーザーは以下のように設定する必要があります。ユーザー名が jdoe のユーザーの内部メールアドレスは jdoe@postoffice.intern となります。
Thunderbird を起動します。
「これをスキップし、既存のメールを使用する」をクリックします。
メールアドレスを入力します。
Kerberos のシングルサインオンを利用するため、パスワードは入力しないでください。
「続ける」をクリックします。
IMAP でも SMTP でも設定では「STARTTLS」と「Kerberos/GSSAPI」を選択します。自動的に検出されない場合は調整してください。
「完了」をクリックします
現在、地域のチームはノルウェー、ドイツ、スペインのエクストレマドゥーラ地方、台湾、フランスにあります。「単独の」貢献者やユーザーはギリシャ、オランダ、日本その他にいます。
サポートの章に地域対応に関する説明があります。 貢献の章とサポートの章はコインの両面のような関係になっています。
私たちの国際的なチームで、色々なチームが様々なプロジェクトを担っています.
Debian Edu開発者のメーリングリストが主なコミュニケーション手段で、他にも毎月 irc.debian.org の #debian-edu チャンネルでIRCでの会議もしています。稀ですが、時には実際に会って対話することもあります。新たに貢献しようと思ってくださる方は、まず http://wiki.debian.org/DebianEdu/ArchivePolicy をご覧になってください。
Debian Eduの開発状況などを知るには、debian-edu-commisメーリングリストに参加していただくのがよいでしょう。
この文書には支援が必要です! 最も重要なのはまだ完成していないということです: 読んでみると文中に FIXME がいくつもあることがわかるでしょう。説明する必要があるのは何なのか (少しでも) わかってしまったなら、知識の共有を検討してください。
この文書の元になっているのは wiki なので、ウェブブラウザで簡単に編集できます。http://wiki.debian.org/DebianEdu/Documentation/Buster/ で簡単に貢献できます。ただし、ページを編集するにはユーザーアカウントが必要です。まず wiki ユーザーを作成してください。
ユーザーを支援するための、とても良い別の貢献方法はソフトウェア及び文書の翻訳です。この文書の翻訳方法についての情報はこの本の 翻訳の章にあります。この本の翻訳の取り組みへの支援を検討してください!
https://lists.skolelinux.org/listinfo/admin-discuss - サポートメーリングリスト
irc.debian.org の #debian-edu - 主に開発向け IRC
チャネル。リアルタイムサポートは行われることがあるかもしれませんが期待しないでください
https://lists.skolelinux.org/listinfo/bruker - サポートメーリングリスト
https://lists.skolelinux.org/listinfo/linuxiskolen - ノルウェーにある開発メンバー組織 (FRISK) 向けのメーリングリスト
irc.debian.org の #skolelinux - ノルウェー語ユーザーサポート用 IRC チャネル
http://lists.debian.org/debian-edu-german - サポートメーリングリスト
http://wiki.skolelinux.de ドイツにおけるSkolelinux公式サイト
irc.debian.org の #skolelinux.de - ドイツ語ユーザーサポート用 IRC チャネル
http://lists.debian.org/debian-edu-french - サポートメーリングリスト
商業的なプロフェッショナルによるサポートをしている会社などのリストはhttp://wiki.debian.org/DebianEdu/Help/ProfessionalHelpにあります。
今回のリリースは https://cdimage.debian.org でインストールイメージが提供される初めてのものです。つまり Debian 公式のイメージです。
Debian Buster の新しいのインストーラーについては Debian Buster インストールマニュアル をご覧になってください。
新しいアートワークは futurePrototype theme になりました。Debian 10 Buster のデフォルトのものです。
新しいデフォルトのデスクトップ環境は Xfce になりました(KDE からの変更です)。
CFEngine による設定管理も新しくなりました。メンテナンスが終了した cfengine2 からcfengine3 に変更されています。これは重要な変更点になります。詳細について CFEngine公式文書 をご一読ください。
LTSP chroot 環境のアーキテクチャーはサーバー側のアーキテクチャーが標準になりました。
Debian 10 Buster で一新されたものは、例えば以下のものです:
Linux カーネル 4.19
デスクトップ環境 KDE Plasma Workspace 5.14、GNOME 3.30、Xfce 4.12、LXDE 0.99.2、MATE 1.20
Firefox 60.7 ESR と Chromium 73.0
LibreOffice 6.1
教育用ツール集 GCompris 0.95
音楽作成ツール Rosegarden 18.12
GOsa 2.74
LTSP 5.18
Debian Buster では 57,000 以上ものパッケージが利用できます。
Debian 10 Buster についてさらなる情報は、リリースノート インストールマニュアル で提供されています。
インストーラで使われるテンプレートの翻訳の更新については、76 ヶ国語もあり、31 ヵ国語は完全に翻訳されています。プロフィール選択ページについては 29 カ国語が利用でき、19 カ国語が完全な翻訳になっています。
Debian Edu Buster のマニュアルはフランス語、ドイツ語、イタリア語、デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語 (ブークモール) 、そして日本語に翻訳されています。
部分的な翻訳版は、ポーランド語、スペイン語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)で提供されています。
BD ISO イメージではオフラインでのインストールが再度可能になりました。
新しい学校教育レベルのメタパッケージとして education-preschool、education-primaryschool、 education-secondaryschool、そしてeducation-highschoolが利用できるようになりました。ただしデフォルトではインストールされません。
幼児教育や小学校レベルのパッケージの一部は、デフォルトでインストールされないことになりました。 gcompris-qt、childsplay、 tuxpaint、 tuxmath)などです。
学校ごとに合わせたインストールが可能になりました。必要な教育向けパッケージのみをインストールすることができるようになっています。詳細は個別インストール の章をご覧になってください。
学校ごとに合わせた多国語サポートがされるようになりました。詳細については 多言語デスクトップ環境 の章をご覧になってください。
新たなデスクトップ環境の選択肢として LXQt 0.14 が導入されました。
GOsa² の新しいプラグインとして パスワード管理 が追加されました。
利用できないオプションを GOsa² ウェブインターフェイスから外しました。
shut-down-at-night-hosts ネットグループが追加され、属しているシステムが起動されてしまうのを防ぐことができます。
新たに Standardskriver が追加されました (printerのデフォルトです)。詳細は Standardskriver の章をご覧ください。
新たに desktop-autoloader が追加され、LTSP ディスクレスクライアントのパフォーマンス改善が図れます。詳細は Desktop autoloader の章をご覧ください。
ネットワーク内の TLS/SSL が改善されています。ルート CA 証明証がサーバー証明証の署名に使われることになり、ユーザーホームディレクトリはアカウント生成時に設定されます。Firefox ESR、Chronium、それと Konqueror は HTTPS を使うことになり、安全でない通信を許容する必要がなくなりました。
Kerberos 対応 SSH
になりました。ネットワーク内部ではもうパスワードを入力する必要がありません。root
はkinit
を実行して有効化する必要はあります。
Kerberos 対応 NFS になりました。ホームディレクトリアクセスはより安全になります。Kerberos対応NFS の章で説明しています。
学校ごとの変更を容易にするため、サンプル付きの設定ファイル
/etc/debian-edu/pxeinstall.conf
が追加されました。
学校ごとの変更を容易にするための
/etc/ltsp/ltsp-build-client.conf
設定ファイルがサンプル例付きで追加されました。
新しく
/usr/share/debian-edu-config/tools/edu-ldap-from-scratch
が追加されました。主サーバーのインストール直後に LDAP データベースを再生成できます。 学校ごとの変更もより容易にできます。
Debian本体で X2Go server が利用可能になり、「 LTSP-Server」プロファイルの全てのシステムで関連するパッケージがインストールされることになりました。
Firefox ESR での Java アプレットの動作に関しては、アップストリームでもはやサポートされないことになりました。
Firefox ESR での non-free な Adobe Flash のサポートは打ち切られています。
Stretch 以前と同様に、Debian 10 は
unattended-upgrades
パッケージをデフォルトではインストールしません。セキュリティ更新については ソフトウェアの更新 の章をご確認ください。
Debian Edu Busterの状況 のページをご参照ください。
この文書は以下の方々により執筆され、著作権の対象となっています。Holger Levsen (2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)、 Petter Reinholdtsen (2001, 2002, 2003, 2004, 2007, 2008, 2009, 2010, 2012, 2014)、Daniel Heß (2007)、Patrick Winnertz (2007)、Knut Yrvin (2007)、Ralf Gesellensetter (2007)、Ronny Aasen (2007)、Morten Werner Forsbring (2007)、Bjarne Nielsen (2007, 2008)、Nigel Barker (2007)、José L. Redrejo Rodríguez (2007)、John Bildoy (2007)、Joakim Seeberg (2008)、Jürgen Leibner (2009, 2010, 2011, 2012, 2014)、Oded Naveh (2009)、Philipp Hübner (2009, 2010)、Andreas Mundt (2010)、Olivier Vitrat (2010, 2012)、Vagrant Cascadian (2010)、Mike Gabriel (2011)、Justin B Rye (2012)、David Prévot (2012)、Wolfgang Schweer (2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)、Bernhard Hammes (2012)、Joe Hansen (2015)。GPL v2 とそれ以降のバージョンでライセンスされています。
追加する内容は自分で書いたものだけにしてください。同一条件の下でリリースする必要があります! それから自分の名前を追加し、「v2 以降の任意のバージョンの GPL」ライセンスの下でリリースしてください。
スペイン語の翻訳はJosé L. Redrejo Rodríguez (2007)、Rafael Rivas (2009, 2010, 2011, 2012, 2015)、(2010, 2012, 2013)に著作権があり、GPL v2 とそれ以降のバージョンでライセンスされいます。
ノルウェー語 (Bokmål) の翻訳は、Petter Reinholdtsen (2007, 2012, 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)、Håvard Korsvoll (2007-2009)、Tore Skogly (2008)、Ole-Anders Andreassen (2010)、Jan Roar Rød (2010)、Ole-Erik Yrvin (2014, 2016, 2017)、Ingrid Yrvin (2014, 2015, 2016, 2017)、Hans Arthur Kielland Aanesen (2014)、Knut Yrvin (2014)、FourFire Le'bard (2014)、Stefan Mitchell-Lauridsen (2014)、Ragnar Wisløff (2014)、Allan Nordhøy (2018, 2019)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
ドイツ語翻訳版は、Holger Levsen (2007)、Patrick Winnertz (2007)、Ralf Gesellensetter (2007, 2009)、Roland F. Teichert (2007, 2008, 2009)、Jürgen Leibner (2007, 2009, 2011, 2014)、Ludger Sicking (2008, 2010)、Kai Hatje (2008)、Kurt Gramlich (2009)、Franziska Teichert (2009)、Philipp Hübner (2009)、Andreas Mundt (2009, 2010)、Wolfgang Schweer (2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
イタリア語の翻訳版はClaudio Carboncini (2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)とBeatrice Torracca (2013, 2014)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
フランス語の翻訳版はChristophe Masson (2008)、Olivier Vitrat (2010)、Cédric Boutillier (2012, 2013, 2014, 2015)、Jean-Paul Guilloneau (2012)、David Prévot (2012)、Thomas Vincent (2012)、Jean-Pierre Giraud (2019)、French l10n team (2009, 2010, 2012, 2019)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
デンマーク語の翻訳版は、Joe Hansen (2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2019)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
オランダ語の翻訳版は、Frans Spiesschaert (2014, 2015, 2016, 2017, 2018, 2019)に著作権があり、GPL v2 以降のライセンスで提供されています。
日本語版は、victory (2016, 2017)、hoxp18 (2019)に著作権があり、GPL v2 とそれ以降で提供されています。
The Polish translation is copyrighted by Stanisław Krukowski (2016, 2017), Wiktor Wandachowicz (2019), Adrian Bystrek (2019) and Michal Biesiada (2020) and is released under the GPL v2 or any later version.
中国語(簡易体)版は、Ma Yong (2016, 2017, 2018, 2019, 2020)、Boyuan Yang (2017)、Roy Zhang (2017)に著作権があり、GPL v2 とそれ以降のライセンスで提供されています。
中国語(繁体字)版は、Louies (2019)に著作権があり、GPL v2 とそれ以降のライセンスで提供されています。
ルーマニア語版は Catalin Ene (2019) に著作権があり、GPL v2 とそれ以降のライセンスで提供されています。
この文書の翻訳は、ドイツ語、イタリア語、フランス語、デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語(ブークモール)と日本語が提供されています。 部分的な翻訳版として、スペイン語、ポーランド語、中国語(簡易体)があります。各翻訳版はオンラインでご利用頂けます。
多くのフリーソフトウェアと同様に、本文書の翻訳版はPOファイル形式です。詳細については
/usr/share/doc/debian-edu-doc/README.debian-edu-buster-manual-translations
ファイルをご覧ください。下記の Git リポジトリにも保管されています。翻訳にご助力頂けるようでしたら、まず各言語の対応状況をご確認ください。
翻訳へのご協力をいただける場合は、Salsa プロジェクトの debian-edu
プロジェクトにご参加をお願いします。
参加後は ssh 経由で debian-edu-doc
ソースを取得できます:
git clone
git@salsa.debian.org:debian-edu/debian-edu-doc.git
翻訳したいだけなら Git から取得 (匿名で取得できます) する必要があるのは一部のファイルだけです。その場合、debian-edu-doc パッケージに対してバグ報告し、PO ファイルをそのバグ報告に添付してください。バグ報告方法についての指示がいくらかあります。
以下のコマンドで debian-edu-doc
のソースを匿名で取得できます (
git
パッケージをインストールする必要があります):
git clone
https://salsa.debian.org/debian-edu/debian-edu-doc.git
それからファイル
documentation/debian-edu-buster/debian-edu-buster-manual.$CC.po
($CC は翻訳する言語のコードに置き換えてください) を編集します。翻訳に利用できるツールは多数あります。私たちは
lokalize
の使用を勧めます。
それから翻訳したファイルを Git に直接 (権限があれば) 送るか、バグ報告にファイルを添付します。
リポジトリのローカルコピーの更新には debian-edu-doc
ディレクトリで次のコマンドを実行します:
git pull
翻訳する言語がない場合に新しい PO ファイルを作成する方法や、翻訳を更新する方法等の情報は /usr/share/doc/debian-edu-doc/README.debian-edu-buster-manual-translations をご覧ください。
ご注意:この文書自体はまだ開発途上です。「FIXME」の項目は翻訳しないでください。
Salsa (Gitリポジトリが置かれているホスト) や Git についての基本的な情報は https://wiki.debian.org/Salsa にあります。
Git を使ったことがない方は Pro Git
をご覧ください。recording
changes to the repository の章があります。GUI で Git を利用する場合は
gitk
パッケージをご利用ください。
言語チームによっては Weblate 経由で翻訳している場合があります。さらなる情報については https://hosted.weblate.org/projects/debian-edu-documentation/debian-edu-buster/ を見てください。
どんな問題でも報告して頂ければ幸いです。
翻訳者の方へ: GPLライセンス条文の翻訳の必要はありません。正式な翻訳文が https://www.gnu.org/licenses/old-licenses/gpl-2.0-translations.html で提供されています。
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1. You may copy and distribute verbatim copies of the Program's source code as you receive it, in any medium, provided that you conspicuously and appropriately publish on each copy an appropriate copyright notice and disclaimer of warranty; keep intact all the notices that refer to this License and to the absence of any warranty; and give any other recipients of the Program a copy of this License along with the Program.
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2. You may modify your copy or copies of the Program or any portion of it, thus forming a work based on the Program, and copy and distribute such modifications or work under the terms of Section 1 above, provided that you also meet all of these conditions:
a) You must cause the modified files to carry prominent notices stating that you changed the files and the date of any change.
b) You must cause any work that you distribute or publish, that in whole or in part contains or is derived from the Program or any part thereof, to be licensed as a whole at no charge to all third parties under the terms of this License.
c) If the modified program normally reads commands interactively when run, you must cause it, when started running for such interactive use in the most ordinary way, to print or display an announcement including an appropriate copyright notice and a notice that there is no warranty (or else, saying that you provide a warranty) and that users may redistribute the program under these conditions, and telling the user how to view a copy of this License. (Exception: if the Program itself is interactive but does not normally print such an announcement, your work based on the Program is not required to print an announcement.)
These requirements apply to the modified work as a whole. If identifiable sections of that work are not derived from the Program, and can be reasonably considered independent and separate works in themselves, then this License, and its terms, do not apply to those sections when you distribute them as separate works. But when you distribute the same sections as part of a whole which is a work based on the Program, the distribution of the whole must be on the terms of this License, whose permissions for other licensees extend to the entire whole, and thus to each and every part regardless of who wrote it.
Thus, it is not the intent of this section to claim rights or contest your rights to work written entirely by you; rather, the intent is to exercise the right to control the distribution of derivative or collective works based on the Program.
In addition, mere aggregation of another work not based on the Program with the Program (or with a work based on the Program) on a volume of a storage or distribution medium does not bring the other work under the scope of this License.
3. You may copy and distribute the Program (or a work based on it, under Section 2) in object code or executable form under the terms of Sections 1 and 2 above provided that you also do one of the following:
a) Accompany it with the complete corresponding machine-readable source code, which must be distributed under the terms of Sections 1 and 2 above on a medium customarily used for software interchange; or,
b) Accompany it with a written offer, valid for at least three years, to give any third party, for a charge no more than your cost of physically performing source distribution, a complete machine-readable copy of the corresponding source code, to be distributed under the terms of Sections 1 and 2 above on a medium customarily used for software interchange; or,
c) Accompany it with the information you received as to the offer to distribute corresponding source code. (This alternative is allowed only for noncommercial distribution and only if you received the program in object code or executable form with such an offer, in accord with Subsection b above.)
The source code for a work means the preferred form of the work for making modifications to it. For an executable work, complete source code means all the source code for all modules it contains, plus any associated interface definition files, plus the scripts used to control compilation and installation of the executable. However, as a special exception, the source code distributed need not include anything that is normally distributed (in either source or binary form) with the major components (compiler, kernel, and so on) of the operating system on which the executable runs, unless that component itself accompanies the executable.
If distribution of executable or object code is made by offering access to copy from a designated place, then offering equivalent access to copy the source code from the same place counts as distribution of the source code, even though third parties are not compelled to copy the source along with the object code.
4. You may not copy, modify, sublicense, or distribute the Program except as expressly provided under this License. Any attempt otherwise to copy, modify, sublicense or distribute the Program is void, and will automatically terminate your rights under this License. However, parties who have received copies, or rights, from you under this License will not have their licenses terminated so long as such parties remain in full compliance.
5. You are not required to accept this License, since you have not signed it. However, nothing else grants you permission to modify or distribute the Program or its derivative works. These actions are prohibited by law if you do not accept this License. Therefore, by modifying or distributing the Program (or any work based on the Program), you indicate your acceptance of this License to do so, and all its terms and conditions for copying, distributing or modifying the Program or works based on it.
6. Each time you redistribute the Program (or any work based on the Program), the recipient automatically receives a license from the original licensor to copy, distribute or modify the Program subject to these terms and conditions. You may not impose any further restrictions on the recipients' exercise of the rights granted herein. You are not responsible for enforcing compliance by third parties to this License.
7. If, as a consequence of a court judgment or allegation of patent infringement or for any other reason (not limited to patent issues), conditions are imposed on you (whether by court order, agreement or otherwise) that contradict the conditions of this License, they do not excuse you from the conditions of this License. If you cannot distribute so as to satisfy simultaneously your obligations under this License and any other pertinent obligations, then as a consequence you may not distribute the Program at all. For example, if a patent license would not permit royalty-free redistribution of the Program by all those who receive copies directly or indirectly through you, then the only way you could satisfy both it and this License would be to refrain entirely from distribution of the Program.
If any portion of this section is held invalid or unenforceable under any particular circumstance, the balance of the section is intended to apply and the section as a whole is intended to apply in other circumstances.
It is not the purpose of this section to induce you to infringe any patents or other property right claims or to contest validity of any such claims; this section has the sole purpose of protecting the integrity of the free software distribution system, which is implemented by public license practices. Many people have made generous contributions to the wide range of software distributed through that system in reliance on consistent application of that system; it is up to the author/donor to decide if he or she is willing to distribute software through any other system and a licensee cannot impose that choice.
This section is intended to make thoroughly clear what is believed to be a consequence of the rest of this License.
8. If the distribution and/or use of the Program is restricted in certain countries either by patents or by copyrighted interfaces, the original copyright holder who places the Program under this License may add an explicit geographical distribution limitation excluding those countries, so that distribution is permitted only in or among countries not thus excluded. In such case, this License incorporates the limitation as if written in the body of this License.
9. The Free Software Foundation may publish revised and/or new versions of the General Public License from time to time. Such new versions will be similar in spirit to the present version, but may differ in detail to address new problems or concerns.
Each version is given a distinguishing version number. If the Program specifies a version number of this License which applies to it and "any later version", you have the option of following the terms and conditions either of that version or of any later version published by the Free Software Foundation. If the Program does not specify a version number of this License, you may choose any version ever published by the Free Software Foundation.
10. If you wish to incorporate parts of the Program into other free programs whose distribution conditions are different, write to the author to ask for permission. For software which is copyrighted by the Free Software Foundation, write to the Free Software Foundation; we sometimes make exceptions for this. Our decision will be guided by the two goals of preserving the free status of all derivatives of our free software and of promoting the sharing and reuse of software generally.
NO WARRANTY
11. BECAUSE THE PROGRAM IS LICENSED FREE OF CHARGE, THERE IS NO WARRANTY FOR THE PROGRAM, TO THE EXTENT PERMITTED BY APPLICABLE LAW. EXCEPT WHEN OTHERWISE STATED IN WRITING THE COPYRIGHT HOLDERS AND/OR OTHER PARTIES PROVIDE THE PROGRAM "AS IS" WITHOUT WARRANTY OF ANY KIND, EITHER EXPRESSED OR IMPLIED, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. THE ENTIRE RISK AS TO THE QUALITY AND PERFORMANCE OF THE PROGRAM IS WITH YOU. SHOULD THE PROGRAM PROVE DEFECTIVE, YOU ASSUME THE COST OF ALL NECESSARY SERVICING, REPAIR OR CORRECTION.
12. IN NO EVENT UNLESS REQUIRED BY APPLICABLE LAW OR AGREED TO IN WRITING WILL ANY COPYRIGHT HOLDER, OR ANY OTHER PARTY WHO MAY MODIFY AND/OR REDISTRIBUTE THE PROGRAM AS PERMITTED ABOVE, BE LIABLE TO YOU FOR DAMAGES, INCLUDING ANY GENERAL, SPECIAL, INCIDENTAL OR CONSEQUENTIAL DAMAGES ARISING OUT OF THE USE OR INABILITY TO USE THE PROGRAM (INCLUDING BUT NOT LIMITED TO LOSS OF DATA OR DATA BEING RENDERED INACCURATE OR LOSSES SUSTAINED BY YOU OR THIRD PARTIES OR A FAILURE OF THE PROGRAM TO OPERATE WITH ANY OTHER PROGRAMS), EVEN IF SUCH HOLDER OR OTHER PARTY HAS BEEN ADVISED OF THE POSSIBILITY OF SUCH DAMAGES.
END OF TERMS AND CONDITIONS
Buster の Debian Edu Live CD/DVD は、現時点ではまだありません。
特定の翻訳を有効化するにはブートオプションとして locale=ll_CC.UTF-8
を使ってブートします。「ll_CC.UTF-8」には希望するロケールの名前とエンコーディングを指定します。決まったキーボードレイアウトを有効化するには
keyb=KB
オプションを使います。「KB」には希望するキーボードレイアウトを指定します。広く利用されているロケールコード一覧は次のとおりです:
言語 (地域) |
ロケール |
キーボードレイアウト |
ノルウェー語 (ブークモール) |
nb_NO.UTF-8 |
no |
ノルウェー語 (ニーノシュク) |
nn_NO.UTF-8 |
no |
ドイツ語 |
de_DE.UTF-8 |
de |
フランス語 (フランス) |
fr_FR.UTF-8 |
fr |
ギリシャ語 (ギリシャ) |
el_GR.UTF-8 |
el |
日本語 |
ja_JP.UTF-8 |
jp |
北サーミ語 (ノルウェー) |
se_NO |
no(smi) |
/usr/share/i18n/SUPPORTED
に利用可能なロケールコードの完全な一覧がありますが live イメージでサポートするのは UTF-8
ロケールだけです。全ロケールに翻訳があるわけでもありません。キーボードレイアウトの名前は /usr/share/keymaps/i386/ にあります。
Debian Stretch 用の新しいバージョンの debian-installer。詳細についてはインストールマニュアルを見てください。
「Thin-Client-Server (シンクライアントサーバ)」プロファイルは「LTSP-Server」プロファイルに改名されました。
新しいアートワークは Debian 9 Strech 標準の "soft Waves" theme を元にしています。
Debian 9 Stretch で更新されたもの:
Linux カーネル 4.9
デスクトップ環境 KDE Plasma Workspace 5.8、GNOME 3.22、Xfce 4.12、LXDE 0.99.2、MATE 1.16
デフォルトで KDE Plasma Workspace がインストールされます。他のデスクトップ環境選択についてはこのマニュアルを見てください。
Firefox 45.9 ESR 及び Chromium 59
Iceweasel の名前はまたまた Firefox に変わりました!
Icedove の名前はまたまた Thunderbird に変わり、デフォルトでインストールされるようになっています。
LibreOffice 5.2.6
教育用ツール集 GCompris 15.10
音楽作成 Rosegarden 16.06
GOsa 2.7.4
LTSP 5.5.9
Debian Stretch には 50000 以上のパッケージを収録し、インストールして利用できます。
Debian 9 Stretch についてさらなる情報がリリースノート及びインストールマニュアルで提供されています。
インストーラで使われるテンプレートの翻訳。現在29言語が用意されています。
Debian Edu Stretch のマニュアルはドイツ語、フランス語、イタリア語、 デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語 (ブークモール)、日本語に完全に翻訳されています。
部分的な翻訳版は、スペイン語、ポーランド語、中国語(簡易体)でご利用頂けます。
監視ツールは Nagios から Icinga に替わりました。
スクリーンショットツールが ksnapshot から kde-spectacle に替わりました。
フリーの Flash プレーヤー gnash が帰ってきました。
Plymouth が標準でインスールされて稼働しているので、「主サーバー」と「最小」プロファイル以外では、起動・シャットダウン中にESC を押すことでログメッセージの閲覧が可能です。
Jessie からアップグレードする際、LDAP データベースを調整しないといけません。GOsa² や LDAP エディタを使い、sudoHost の「tjener」を「tjener.intern」に置き換えます。
古い32ビットPC(Debianアーキテクチャー名としてはi386)のサポート対象から、i586プロセッサーは外れました。現在の最低基準はi686以降となりますが、AMD Geodeなど一部のi586プロセッサーのサポートは残っています。
Debian 9 の新規インストールでは unattended upgrades (セキュリティ更新機能) が標準で動作しています。このため uptime 状況が低いシステムの電源を落とすときには、15分程度の遅れが生じる場合があります。
LTSP は NFS ではなく NBD をルートファイルシステムに用いることになりました。各 LTSP chroot
環境の更新のあとには、更新内容を有効にするために必ず対応する NBD イメージを再生成する必要があります
(ltsp-update-image
)。
LTSP サーバーと LTSP シンクライアントへの同一ユーザーによる同時ログインは許可されなくなっています。
まずは www.debian.org のDebian Edu / Skolelinux Jessie — a complete Linux solution for your school をご覧ください。
Debian Jessie 用の新しいバージョンの debian-installer。詳細についてはインストールマニュアルを見てください。
Debian 8 Jessie で新しくなっているもの全て。例えば:
Linux カーネル 3.16.x
デスクトップ環境 KDE Plasma Workspace 4.11.13、GNOME 3.14、Xfce 4.10、LXDE 0.5.6
デスクトップ環境の新たな選択肢: MATE 1.8
デフォルトで KDE Plasma Workspace がインストールされます。他のデスクトップ環境選択についてはこのマニュアルを見てください。
ウェブブラウザ Iceweasel 31 ESR 及び Chromium 41
LibreOffice 4.3.3
教育用ツール集 GCompris 14.12
音楽作成 Rosegarden 14.02
GOsa 2.7.4
LTSP 5.5.4
起動後の管理は systemd になりました。詳細についてはsystemd wiki page とsystemd manualをご覧になってください。
Debian Jessie には約 42000 のパッケージを収録し、インストールして利用できます。
Debian 8 Jessie についてさらなる情報がリリースノート及びインストールマニュアルで提供されています。
インストーラで使われるテンプレートの翻訳。現在29言語が用意されています。
オランダ語とノルウェー語 (ブークモール) への翻訳が完了。
Debian Edu Jessie のマニュアルはドイツ語、フランス語、イタリア語、 デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語 (ブークモール) に完全に翻訳されています。スペイン語には部分的に翻訳されているバージョンが存在します。
squid:主サーバーの起動・シャットダウンは Squid の
shutdown_lifetime 30 seconds
設定が標準になったので少々時間がかかります。参考として shutdown_lifetime 10
seconds
を
/etc/squid3/squid.conf
に加えると短縮が可能です。
ssh:root へのパスワードログインはできなくなりました。以前の既定では
PermitRootLogin yes
が
PermitRootLogin without-password
に設定されていましたので、そうすれば一応 root ログインも可能になります。
slbackup-php:slbackup-php サイト ( ssh 経由での root ログインが必要)
を利用するには、 PermitRootLogin yes
の設定を
/etc/ssh/sshd_config
で一時的に有効化する必要があります。
sugar: Sugar デスクトップは Debian Jessie から削除されたため、Debian Edu jessie でも利用できません。
Debian Wheezy 用の新しいバージョンの debian-installer。詳細についてはインストールマニュアルを見てください。
DVDイメージは無くなりました。代わりにUSBフラッシュドライブ / Blu-ray ディスク用のイメージを用意しています。DVDイメージと同じように使えますが巨大すぎて DVD には収まらなくなりました。
Debian Wheezy 7.1 で新しくなっているもの全て。例えば:
Linux カーネル 3.2.x
デスクトップ環境: KDE Plasma 4.8.4、GNOME 3.4、Xfce 4.8.6、LXDE 0.5.5 (KDE Plasma がデフォルトでインストールされます。GNOME や Xfce、LXDE を選択する方法についてはマニュアルをご参照ください。)
ウェブブラウザ Iceweasel 17 ESR
LibreOffice 3.5.4
LTSP 5.4.2
GOsa 2.7.4
CUPS 印刷システム 1.5.3
教育用ツール集 GCompris 12.01
音楽作成 Rosegarden 12.04
画像編集用エディタ Gimp 2.8.2
仮想宇宙 Celestia 1.6.1
仮想プラネタリウム Stellarium 0.11.3
Scratch 視覚的プログラミング環境 1.4.0.6
Debian Wheezy 用の新しいバージョンの debian-installer。詳細についてはインストールマニュアルを見てください。
Debian Wheezy には約 37000 のパッケージを収録し、インストールして利用できます。
Debian Wheezy 7.1 についてさらなる情報がリリースノート及びインストールマニュアルで提供されています。
インストーラで使われるテンプレートの翻訳。現在29言語が用意されています。
Debian Edu Wheezy のマニュアルはドイツ語、フランス語、イタリア語、 デンマーク語に完全に翻訳されています。ノルウェー語 (ブークモール) とスペイン語には部分的に翻訳されているバージョンが存在します。
GOsa でのシステム管理で若干のオブジェクトやACL関連の変更があります。システムタイプとしては server、workstation、printer、terminal、netdevice が利用できます。
新しい Xfce デスクトップタスク。
LTSP ディスクレスワークステーションが追加設定無しで動作します。
LTSP サーバーのクライアント用ネットワーク (デフォルトは 192.168.0.0/24) では、十分な性能のないマシンはデフォルトでディスクレスワークステーションとして動作します。
GOsa GUI:利用可能であっても機能しないオプション項目はグレイアウトしているかクリック不能になりました。一部のタブはエンドユーザーからは隠蔽されることになり、更に GOsa admin にからも見えなくなったタブもあります。
以下の Debian Edu はかなり古いリリースです:
2013年3月3日にリリースされた Debian Edu 6.0.7+r1 コード名 Squeeze。
2012年3月11日にリリースされた Debian Edu 6.0.4+r0 コード名 Squeeze。
2010年10月5日にリリースされた Debian Edu 5.0.6+edu1 コード名 Lenny 。
2010年2月8日にリリースされた Debian Edu 5.0.4+edu0 コード名 Lenny 。
2007年12月5日にリリースされた Debian Edu 3.0r1 Terra。
2007年4月8日にリリースされた Debian 4.0 Etch を元に、2007年7月22日にリリースされた Debian Edu 「3.0r0 Terra」。
2005年6月6日にリリースされた Debian 3.1 Sargeを ベースに、2006年3月14日にリリースされた Debian Edu 2.0。
2002年7月19日にリリースされた Debian 3.0 Woody ベースに、2004年6月20日にリリースされた Debian Edu 1.0 Venus。
以前のリリースの完全な詳細情報ページは Appendix C of the Jessie manual にあります。あるいは リリースマニュアル で関連しているものをご覧ください。
さらに古いリリースについての情報は http://developer.skolelinux.no/info/cdbygging/news.html にあります。